新たに始まる環境負荷低減の「みえるらべる」取得手続
農林水産省が推進する、環境負荷低減の見える化システムが、JA全農の「担い手営農サポートシステム」(NEサポシステム)と連携することで、農業生産者にとっての利便性を高める新たな第一歩が踏み出されました。この取り組みは、2025年10月を目指して進められ、営農管理アプリと連携を強化することで、生産者が「みえるらべる」の取得手続きをより簡便に行えることを目的としています。
環境負荷低減の見える化システムの概要
この新システムは、農産物の生産に伴う温室効果ガスの排出量や吸収量を自動的に算定し、環境負荷の評価を行うものです。農林水産省により開発されたこのシステムは、様々な営農管理アプリを通じて利用でき、利用者は特別な算定ロジックを構築することなく、環境負荷の評価を行うことができます。
また、JA全農による最初の取り組みとして、JA会津よつばの稲作部会新鶴支部が行った特別栽培米での「みえるらべる」取得が注目されています。これにより、生産者は簡単に環境負荷を可視化し、自らの取り組みを消費者に伝えやすくなりました。
「みえるらべる」の取得手続きの簡略化
新たなシステムにより、従来必要だった手続きの大部分が簡略化されます。これまでのExcelシートを用いた手続きに代わり、ユーザーはシステムを通じて直接データを送信し、必要な登録番号を取得できます。これにより、環境負荷の評価に要する時間や労力が大幅に削減される見込みです。
NEサポシステムとの連携の意義
JA全農のNEサポシステムとの連携により、農家は生産履歴を一元管理しやすくなります。この機能を使うことで、農業における脱炭素化の進展を促進し、持続可能な生産をサポートします。JA全農は、さらなる普及を目指して準備を進めており、幅広い農業関連組織と連携を図っています。
今後の展望
農林水産省は今後、他の農業関連アプリと連携を強化し、より多くの生産者が環境負荷低減に取り組めるようサポートしていく方針です。「みえるらべる」の仕組みが広がることで、農業はより持続可能な方向に進むことが期待されます。この新しい取り組みを通して、消費者も環境意識の高い選択ができるようになり、農業と環境の共存が実現する未来を目指します。