Shopifyが発表した2024年に向けた事業者実態調査
グローバルなコマースプラットフォームであるShopify(ショッピファイ)の日本法人、Shopify Japan株式会社は、この度、9ヵ国におけるアプローチを含む事業者の実態調査結果を発表しました。調査対象はアメリカ、日本、イギリス、カナダ、オーストラリア、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの9ヵ国から集まった13,337人の事業者(Shopify Plusプラン利用者を除く)です。この調査は2024年の年末年始に向けた準備状況を見極めることを目的として行われました。
経済情勢の影響
調査結果によると、現在の経済情勢が不透明であることから、多くの事業者が支出を抑える傾向にあります。実際、調査対象の約45%が値引きへの関心が高まっていると答えており、一方で2024年の経済環境に適応できていると感じている事業者はわずか18%にも満たない状況です。さらに、繁盛期に向けた準備が整っていないと感じている事業者も35%に上りました。
顧客維持とライフタイムバリューの重視
顧客維持のために事業者が最も重視している手法では、約72%がオーガニックソーシャルの利用を挙げています。要するに、広告費をかけずにソーシャルメディアでの存在感を高めることが成功のカギとなっているのです。次いで、限定オファーやプロモーションが約43%、パーソナライズされたEメールマーケティングが約38%という結果となりました。
ソーシャルメディアの活用
直接販売においても、62%の事業者がソーシャルメディアを活用していると回答しました。インフルエンサーマーケティングも39%が挙げており、企業が収益を上げるためには多様なチャネルを通じたアプローチが重要であることが浮かび上がります。特に、TikTokなど新しいソーシャルメディアの活用がこの傾向を後押ししていると考えられます。
新規顧客獲得にはオーガニックコンテンツが効果的
新規顧客獲得においても約50%の事業者がオーガニックコンテンツが主要な手段であると答えており、有料広告を使用したいという考えを持つ事業者は29%に留まりました。この結果から、新規顧客獲得に対するコストの懸念が顕在化しています。
AIの活用状況
興味深いことに、事業者の約40%が日常業務にAIを活用しているとされ、主な利用方法としてはコンテンツ生成や製品画像の強化、ビジネスプロセスの効率化が挙げられています。しかし、日本の事業者によるAIの活用率は44%であり、ヨーロッパや北米に比べてやや低い結果となりました。
Shopifyの取り組み
Shopifyでは、YouTubeやInstagramと簡単に連携できるため、消費者はスムーズに商品を購入できます。さらに、「Shopify Magic」といったAIツールも豊富に取り揃えています。今後も最新技術を活用しながら事業者の成長を支援していく意向です。
この調査結果を踏まえ、Shopifyは、事業者がより効果的に繁盛期を迎えられるよう、戦略的な支援を行い続けることでしょう。