地域に根ざした高校生が挑む『LOCAL FISH CAN グランプリ2025』とは

地域資源を活かし、高校生たちが海に関連した課題をテーマにした商品開発のアイデアコンテスト『LOCAL FISH CAN グランプリ2025』が今年も盛況のうちに開催されました。全国の61チームが参加し、激戦の末に北海道小樽水産高等学校が栄冠を手にしました。

コンテストの目的と背景

このコンテストは一般社団法人ローカルラボが主催しており、地域の課題を解決するための取り組みの一環です。特に、今回のテーマとなった「LOCAL FISH」には、各地の海で捕れる魚を利用して地域の問題を解決するという狙いがあります。これにより、高校生たちは地域と連携しながら実際に使える商品を開発していくことが求められます。

目指すのは、次世代に美しくて豊かな海を引き継ぐこと。これは日本財団の「海と日本PROJECT」でもあり、環境教育とも密接に結びついています。

グランプリの発表

2025年11月16日、東京都中野区の四季の森公園において、決勝大会が行われました。最終選考に進んだ9チームは、海の課題をどのように吸収し、商品化したかをプレゼンテーションし、審査員の前で競いました。その結果、北海道小樽水産高等学校が開発した「シイラを使った魚醤『おいしいら』」が見事グランプリに輝きました。この商品は、地域の特産品を活かしただけでなく、海の環境問題にも配慮された結果であり、審査員たちから高い評価を得ました。

他の受賞商品

グランプリに続く優秀賞には、徳島県立小松島西高等学校の「阿波乃黒鯛柚子味噌茶漬け」が選ばれました。また、地域の海や課題解決に貢献した岡山高等学校の「シマレット～ボラのぼっかけ～」がベストストーリー賞、穎明館高等学校の「エイージョ」がベストグルメ賞を受賞しました。特に学生たちによる最多得票獲得のティーンアワードには、北海道小樽水産高校の「おいしいら」と栃木県立馬頭高等学校の「モロにサメの煮付け」が受賞しました。

未来のために

このような取り組みを通じて、高校生たちは地元の海についてより深く理解し、自らの手で商品化することで、地域活性化にも寄与しています。彼らの情熱と想いが込められた作品は、ただの食品ではなく、地域への愛着や環境問題への意識を強めるための大切なメッセージであると言えるでしょう。

また、今後の展望としては、優秀な作品が実際に商品化され、地域や全国で販売される予定です。地域の課題を解決しつつ、豊かな海を次の世代に残すため、若い才能が新たな風を吹き込むことを期待しています。