革新的な太陽光発電設置法を発表
高島株式会社は、同社が販売する住宅用太陽光パネル設置架台「スマートラック」およびその工法に、新たに開発した「アクアガイド」(雨水誘導カバー)を用いた新工法が、シャープ株式会社製の新型住宅用単結晶太陽電池モジュールに採用されたことを発表しました。この技術革新により、屋根を限りなく有効活用することが実現しました。
スマートラックの進化
「スマートラック」は、2010年の発売以来、10万件以上の出荷実績を誇る住宅用太陽光パネル確立です。当社は、関連会社である株式会社動力と共同で進化を続けてきました。最近では、シャープ製の太陽電池モジュールの標準工法として「スマートラックオフセット」が採用され、屋根の軒先いっぱいに太陽電池モジュールを設置可能になりました。この新工法により、屋根の面積を最大限に活用し、発電能力を高めることが期待されています。
風の力と強度問題の克服
従来、屋根面の端部からは30㎝の離隔が必要でしたが、高島と動力は、徹底した風洞実験によって軒先ギリギリまで設置する際の風の影響を計測し、強度面の課題を解決した設計を実現しました。これにより、従来のスタイルを超えた設計で、住環境に最適な設置が可能になりました。
雨水の流れを制御するアクアガイド
一方で、太陽電池モジュールを軒先まで設置すると、雨水がパネルを滑り降りて雨どいから逸れるという新たな問題が生じます。高島と動力は、この課題にも取り組み、「アクアガイド」と呼ばれる革新的な雨水誘導カバーを開発しました。特許出願中のこのカバーは、雨水を適切に雨どいに導く形状をしており、模擬屋根上での複数回のテストを経て、問題を解決しました。
カーボンニュートラル社会への貢献
「スマートラックオフセット」は、家庭の屋根面を最大限に活用することを通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する可能性を秘めています。高島は今後もスマートラックの普及を進め、「脱炭素社会の構築」や「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現へ向けて尽力していく考えです。
高島株式会社とシャープ株式会社が共同で開発した新工法は、住宅用太陽光発電の未来を変える可能性を秘めており、両社のトレンドの先読み能力と技術革新を象徴しています。この新工法が、住宅にどのように影響を与えるのか、今後の動向に注目です。