テキストデータから本音を理解する! 電通と大阪大学が開発した分析ソリューション「MINUKERU」
電通と大阪大学大学院経済学研究科が共同開発した、アンケート結果や口コミなどのテキストデータから複数の潜在文脈を抽出する分析ソリューション「MINUKERU」が、この度誕生しました。
従来、アンケートの記述式回答や口コミなどを分析する際には、頻出キーワードをランキング化したり、関連性の高いワードを抽出したりするツールが使われてきました。しかし、そこから多様な意図や潜在的な文脈を読み解くことは非常に困難で、分析者の手腕に大きく依存してしまうという課題がありました。
「MINUKERU」は、テキストデータから複数の潜在文脈を統計的に、かつスピーディに抽出することができる画期的なソリューションです。例えば、あるエンジニアリング会社の社内意識調査では、「MINUKERU」を用いることで4つの文脈・インサイトが抽出され、膨大な回答データの内容を、より簡便に、解像度高く把握することができました。さらに、それぞれの文脈ごとに回答者の職務満足度などの数値データと紐づけることができるため、「どのような人が、どのような意見を持っているか」を明確に把握することができます。この分析結果に基づき、課題に対する効果的なソリューション策定も容易になります。
「MINUKERU」の分析では、大阪大学大学院経済学研究科の勝又 壮太郎教授が開発した統計モデルが活用されています。このモデルは、従来の定性データ中心のテキストデータ分析とは異なり、定性データと定量データを同時に解析できる点が大きな特徴です。そのため、「MINUKERU」は、口コミサイトなど、投稿の「内容」と「数値」を掛け合わせる分析において、特に威力を発揮します。
さらに、コールセンターのお客さまの声やグループインタビューなどの音声データのテキスト化、SNS上の投稿分析など、あらゆるテキストデータの解析に活用可能です。
電通は、「MINUKERU」を通じて、企業のマーケティング活動や組織文化の変革などに貢献していくことを目指しています。