I-PEXとSpectra7の戦略的提携
I-PEX株式会社が、アメリカ合衆国のSpectra7 Microsystems Inc.との提携を発表しました。この連携により、次世代のデータセンター向け通信機器に使用される新型のアクティブカッパーケーブルが誕生します。
I-PEXの新製品「CABLINE(R)-CA IIEQ PLUS 112G」は、112G PAM4アプリケーションに対応したアクティブカッパーケーブルで、内部接続のためのパフォーマンスを大幅に向上させる強力なソリューションです。そして、この新製品には、Spectra7が開発した「GC1122 GaugeChanger(TM)」チップも組み込まれています。
先進的な技術の融合
I-PEXとSpectra7は、協力してデータ伝送の効率化を図ることを目指しています。具体的には、銅線を利用した高速データ伝送ソリューションを提供します。これは、特にハイパースケーラーやOEM・ODM marketにおいて、経済性と電力効率を両立させた技術革新であり、業界に新風を吹き込みます。
「CABLINE(R)-CA IIEQ PLUS 112G」は、2024年10月にカリフォルニア州サンノゼで開かれる「OCP 2024」イベントで展示される予定です。ここでは、同製品がAWG#36のケーブルアセンブリに匹敵する伝送速度を実現することがデモンストレーションされる予定です。
スペクトラセブンのGaugeChanger(TM)技術
Spectra7の「GaugeChanger(TM)」は、独自のアナログリドライバ技術を使用しています。この技術により、光学機器やデジタル信号処理に頼ることなく、銅線を延長し、コストや電力の損失を抑えることができるのです。さらに、電力削減率は700%から1000%にも達するという効率性を誇ります。
このGaugeChangerは、最新の接続規格—100、200、400、800Gbpsを実現し、業界の進化を促進します。
実用性と効率性の追求
I-PEXの「CABLINE(R)-CA IIEQ PLUS 112G」は、非常にコンパクトに設計されており、サーバーやスイッチ内での配線のしやすさも格段に向上します。この製品は、ヒートシンク下に取り付けられることを考慮して設計されており、機器の冷却性能をも向上させることが期待されています。
特筆すべきは、AWG#46の小径ケーブルでもAWG#36アセンブリと同等のパフォーマンスを発揮できる点です。これにより、機器内部の空気の流れが改善され、排熱効率が向上し、冷却機能の向上にも寄与します。
未来への展望
I-PEXとSpectra7の連携は、ただの技術協業にとどまらず、データセンター相互接続市場において、2027年までに30億ドルの市場成長が見込まれています。両社は、次世代技術を利用したソリューションを通じて、世界中の顧客に新たな価値を提供することに取り組んでいます。これからのデータセンターにおいて、これらのテクノロジーが持つポテンシャルに期待が寄せられています。