静岡県浜松市の舘山寺温泉にある旅館「界 遠州」では、2025年11月3日から11月26日の期間、特別な体験イベント「手業のひととき」を開催します。このイベントでは、国の登録無形文化財として認められた伝統的な技法「手揉み製茶」を学ぶことができます。
「手業のひととき」とは、地域の職人や生産者と直接触れ合い、その技術や文化を体感することができる貴重な機会です。参加者は、手揉み製茶保存会の師範である鈴木康之氏による指導のもと、お茶を揉む作業を行い、自分だけの和紅茶を作り上げます。手摘みの茶葉を丁寧に揉み、発酵させていく工程には、職人ならではの技術が余すところなく詰まっています。出来上がった和紅茶は、製茶店特製の甘味「緑茶あんのおしるこ」と共に提供され、参加者は自分の手で作った和紅茶の風味を楽しむことができます。
さらに、界 遠州では、手揉み製茶を体験した後も、様々な形で和紅茶を楽しむことができます。水出しで提供される「ひめさま和紅茶」や、茶香炉での和紅茶の香りを楽しみながらくつろぐ空間が用意されています。また、館内には専用ラウンジがあり、異なる種類の和紅茶を試すこともできます。
この「手業のひととき」は、地域の茶文化を未来へとつなげる試みでもあり、2021年から始まりこれまでに多くの方に利用されてきました。お茶離れが懸念される現代において、伝統的な手揉み製茶の技術を学び、和紅茶の魅力を深く感じることのできるこの体験は、全国の茶愛好者にとって見逃せないものとなるでしょう。
参加を希望される方は、公式サイトからの予約が必要です。定員は1日1組(2~4名)で、尚且つ月曜日から水曜日の間のみ実施されます。
界 遠州自体も、浜名湖を臨む温泉旅館として、地元食材をふんだんに使用した会席料理を用意しており、温泉やお茶体験と共に、静岡の自然美を感じられる優雅な滞在を提供しています。本イベントは、ただの観光地訪問ではなく、地域の文化に深く触れる絶好の機会であると同時に、静岡のお茶の素晴らしさを再発見するチャンスです。
手揉み製茶体験の詳細については、公式サイトをチェックしてみてください。お茶の魅力を体感し、静岡の茶文化に触れる貴重なひとときをお楽しみください。