海上建築N-ARKの挑戦
2021-10-29 13:09:12

海上建築の未来を切り開くN-ARKが目指す新技術とは

海上建築の未来を切り開くN-ARK



近年、気候変動の影響による水害のリスクが増加しています。特に日本では、2019年に約2兆1,500億円の被害を受け、その浸水面積は約8億平方メートルにも達しました。このような状況を受けて、海上建築スタートアップのN-ARKが新たな挑戦を始めました。

N-ARKのビジョンと目的


N-ARKは、海面上昇や水害問題に対処するため、近代建築の枠を超えた「海上建築」の研究開発を行っています。特に「塩」に対する新しいアプローチを取り入れ、海水を栄養源とする「海水農業技術」を用いたプロトタイプである「グリーンオーシャン」の構築を進めています。このプロジェクトは、海水と淡水を混合することで、さまざまな植物が生育できる環境を作り出すことを目指しています。

グリーンオーシャンとは


グリーンオーシャンは、海上に浮かべることで、海の上下空間に二つの緑を生み出すファームです。上部では、海水を利用して食糧生産が行われ、下部では藻類などを育てることで海洋環境の改善を図ります。このプロジェクトは、海上での持続可能な農業と、環境保護に貢献することを目指しています。

海上ファームの重要性


降水量と水害は過去40年で1.7倍に増加しており、今後もこの傾向が続く見込みです。N-ARKは、2030年までに約600万人が浸水の影響を受ける可能性があると予測しており、この問題に対して積極的に取り組む必要があります。グリーンオーシャンの技術によって、被害を軽減しながら新たな食糧供給を確保することが期待されます。

実証実験とパートナーシップ


N-ARKは、沖縄に本社を持つカルティベラとのパートナーシップを結び、共同で海水農業技術を実証する計画を進行中です。カルティベラは、湿度管理技術を駆使して水分を効率的に利用し、糖度やビタミンを高めた野菜を生産する仕組みを確立しています。これにより、N-ARKの海上ファームでの食糧生産が実現します。

未来に向けたN-ARKの計画


N-ARKは、海上ファームの開発を通じて、将来的には「海上不動産」の構築を視野に入れています。2050年までには、気候難民を受け入れるための拠点として、沿岸地域の復興への貢献を目指します。様々な社会課題に対処しつつ、持続可能な社会を実現するための新しい手段としての「海上建築」に期待が寄せられています。

このように、N-ARKが取り組んでいる海上建築プロジェクトは、20世紀の課題を解決するための新しいアプローチとしての位置づけを強化しています。今後の展開にぜひ注目していきたいところです。

会社情報

会社名
株式会社N-ARK
住所
静岡県浜松市中区鍛冶町100-1ザザシティ浜松中央館地下1階
電話番号

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