オリエンタルモーター、全方位対応の新ロボットと昇降装置を発表

オリエンタルモーター、新たなロボットと昇降装置を発表

オリエンタルモーター株式会社は、今月発表した新製品として、全方位動作が可能な「小型ロボットOVR 3軸水平多関節ロボット」と、そのロボットと連携可能な「電動昇降装置ELシリーズ」を紹介しました。これらの製品は、特に自動化が求められる電子部品製造工程などでの活用が期待されています。

小型ロボットOVR 3軸水平多関節ロボット

この新型ロボットは、従来のスカラロボットと比較しても薄型の設計を持ち、狭いスペースでの部品の脱着などに最適です。全方位に移動できる機能が追加され、今までアクセスできなかったスポットへのアプローチが可能になりました。これにより、タクトタイムを大幅に短縮することが期待されています。また、最大可搬質量はこれまでの3kgから10kgへと引き上げられ、ストロークも最大で700mmとなっています。

このロボットには以下のような特長があります：

- 全方位可動による柔軟性：従来品では難しかった動作が可能となり、ニーズに応じたアプローチを実現。
- 設置形式の選択肢：架台取り付けや天井取り付けが可能で、作業空間を最大限に活用できます。
- 防塵構造：簡易防塵カバーが付いており、異物の侵入を防ぎます。
- セルフメンテナンス：各軸の電動アクチュエータを顧客が交換できるため、メンテナンスコストや時間を削減できます。

電動昇降装置ELシリーズ

この電動昇降装置は、小型ロボットOVRだけでなく、他のロボットとの組み合わせにも対応しています。ストロークは50～300mmの範囲で高剛性かつ高精度な設計が施されています。特にロボットや負荷を本体に直接取り付けることができるため、設備の立ち上げにもかかる時間を大幅に短縮します。

電動昇降装置の主な特長は以下の通りです：

- ケーブルの内部収納：ロボットのケーブルを内部に収納し、外部の配線をスッキリさせます。
- 複数機器の制御：ロボットコントローラを使用して、1台のロボットと最大2軸の周辺機器を同時に制御可能。
- 高剛性ボールスプラインの採用：高い許容モーメントを持ち、重負荷の動作もスムーズに行えます。

今後の展望

オリエンタルモーターは、2025年4月25日からこれらの新製品を市場に展開する予定です。月間500台の小型ロボットOVR 3軸水平多関節ロボットと、200台の電動昇降装置ELシリーズを目指しています。両製品とも、電子部品の製造プロセスにおける自動化ニーズにしっかり対応し、顧客の期待に応える存在となるでしょう。

これらの新製品は業界の自動化を一層推進していくことが期待され、オリエンタルモーターの技術の進化を示す象徴的な製品として注目されています。