日本精工が新しい制御技術を発表
日本精工株式会社(NSK)は、業界の標準であるEtherCATに対応した新しいドライバを発表しました。この技術は、世界中の半導体製造装置やその他の産業機器での要求に応えるために開発されたものです。新しい「ドライバEGC型」と「コンバータECC型」は、メガトルクモータと組み合わせることで、複数のモータを一元的に管理し、高速かつ正確な動作を実現します。
高精度な位置決めを可能にする技術
膜を持たない高精度位置決め装置であるメガトルクモータは、NSKが誇る製品の一つです。その最大の特徴は、優れた耐環境性能と高い精度です。この新しいドライバを通じて、メガトルクモータの角度分解能が1.6倍に向上し、419万分割という驚異的な精度を実現しました。これにより、より細かい回転位置決めが可能となり、機器のパフォーマンスが一段と向上します。
なぜEtherCAT対応が重要なのか
IoTやインダストリー4.0の普及が進む中で、産業用イーサネットのニーズは急速に高まっています。中でも、EtherCATはその高いリアルタイム性から、多くの業界で選ばれています。これに対応することで、メガトルクモータのさらなる市場拡大が期待されます。NSKは、2025年4月から順次、新技術を提供する予定で、多くの業界でのニーズに応える準備を進めています。
新製品の導入による生産性向上
新しいドライバを介して、メガトルクモータの運用が簡素化されます。この技術を導入することで、企業は機器をより効率的に運用し、立ち上げ時間や各工程における動作時間を短縮することができるため、生産性が大幅に向上します。この変革は、特に半導体製造装置を使用する企業にとって、競争力を高めるチャンスとなります。
NSKのビジョンと将来への展望
NSKは、100年以上の歴史を持つ企業であり、多岐にわたる革新的な製品と技術を提供しています。MOTION & CONTROLの理念のもと、NSKは地球環境の保全を目指し、国際的なネットワーク構築にも力を入れています。次なる目標として、2026年には新たな価値を創出し、社会と企業の発展を両立することを目指しています。新しい技術は、その夢に向けた一歩なのです。
新しいEtherCAT対応ドライバの展開により、NSKはさらなる進化を遂げるでしょう。次世代の製品を通じて、業界全体の生産効率と精度向上に貢献することが期待されます。