温室効果ガス実質ゼロ
2021-05-24 16:32:14
キャセイパシフィック、2050年に温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す新方針
キャセイパシフィック、温室効果ガスの排出量をゼロにする挑戦
キャセイパシフィックグループは、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという革新的な目標を掲げることを決定しました。この発表は、環境への配慮が求められる中、アジア圏内の航空会社としては初の試みとなります。この目標設定は、毎年発表される「サステイナブル・ディベロップメント・レポート」にも掲載されており、環境、社会的責任、企業ガバナンスに関する戦略の進捗を明確に示しています。
航空業界の環境負担を軽減
新型コロナウイルスの影響があったとはいえ、航空業界は全世界の温室効果ガス排出量のわずか3%未満を占めています。しかし、キャセイパシフィックはその中でも持続可能な航空業界の先導役となり、顧客が安心して旅行できる環境の実現を目指しています。
カーボンニュートラルに向けた具体的取り組み
キャセイパシフィックが掲げるカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みには、さまざまな具体策があります。
1. 持続可能な航空燃料(SAF)への投資
この航空会社は、SAFの使用を段階的に増やしています。この燃料は従来の燃料より最大80%まで排出量を削減できるとされ、2014年にはバイオジェット燃料を製造する会社【Fulcrum BioEnergy】に出資した先駆者でもあります。今後10年間で110万トンのSAFを購入する計画で、2023年以降の燃料需要の約2%を占めるとされています。
2. カーボン・オフセットプログラムの展開
「Fly Greener」と名付けられたプログラムでは、乗客が自らの搭乗便で発生するCO2を現金やマイレージで相殺できる仕組みを導入しています。また、2007年からは社内の業務渡航によるCO2を相殺するプログラムも実施しており、これまでに30万トン以上の温室効果ガスを削減しています。
3. 運航効率性の向上
燃料効率の高い新しい機材へのアップグレードや、飛行中以外のエンジン使用を減少させる取り組みを進め、2018年の水準から2030年末までに地上排出量を32%減少させる目標を立てています。
経営者のメッセージ
キャセイパシフィック航空の代表であるオーガスタス・タンCEOは、「新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受け、標準的なビジネスの形はもはや選択肢ではない」と語り、気候変動という深刻な課題に取り組む必要があることを強調しました。彼は、国際連合の気候変動政府間パネルやパリ協定の条件を満たしたこの排出量ゼロの誓約が、航空業界に更なる投資を促し、新しい技術開発の方向性を示す重要な指針となると信じています。
持続可能な未来への第一歩
キャセイパシフィックの取り組みは、業界全体への影響を及ぼす可能性を秘めています。航空業界が持続可能性を追求することで、次世代の旅行者にも安心で環境に優しい旅を提供できるよう、努力を続けることが期待されています。
詳細な取り組みや最新の情報については、2020年度版の「サステイナブル・ディベロップメント・レポート」を参照してください。
会社情報
- 会社名
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Cathay Pacific Airways Limited
- 住所
- 33rd Floor, One Pacific Place、88 Queensway,Hong Kong
- 電話番号
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