映画館が提供する新たな推し活の場「OSシネマズ」の取り組み
映画館は単なる映画鑑賞の場から進化し始めています。オーエス株式会社が運営する「OSシネマズ」は、地域の文化や情報を発信する拠点として、新たな顧客体験の創出と地域活性化に取り組んでいます。特に、映画館での「推し活」を推進するプロジェクトが注目されています。
「推し活」の新しい取り組み
この取り組みは、兵庫県にある武庫川女子大学との連携によって実現されました。大学との実践学習を通じて、映画館で「推し活」を楽しむ学生たちの声を受け、OSシネマズは映画館を「スキを表現できるサードプレイス」と位置づけることが決まりました。このプロジェクトは、映画館をより多目的な場所として活用し、地域産業との連携を深める目的で始まりました。
実際の施策の一環としては、「シネマ・de・推し工房」や特製の推し活商品の販売が実施され、観客に「推し活」に必要な商品やサービスを提供しています。さらに、OSシネマズは館内のスペースを利用したフォトブースや、推し活向けのポップコーンを展開し、楽しさだけでなく購入意欲も高めていく狙いがあります。
実践学習の内容
2024年8月から11月にかけて行われた全8回の授業では、武庫川女子大学の経営学部の学生たちが中心となり、映画館の媒体を使った広告宣伝の推進に取り組みました。学生たちは、「推し活」施策の認知度向上と販売数向上を目指し、それに必要な広告宣伝物の制作や映画館への展開を実施しました。
内容を進める中で、学生たちは市場調査を行い、調査結果を基にしたフィードバックを元に、宣伝コンテンツをブラッシュアップしました。この過程で、学生たちは自身の経験や視点を活かし、独自のデザインやSNSを駆使したプロモーション活動も展開しました。その結果、SNSでの施策に関するインプレッション数は過去最高を記録し、一定の認知度向上を果たすことに成功しました。
学生の感想
受講した学生たちの中からは、「実際に制作したポスターが映画館で展示されてとても嬉しかった」「広告を考えることの難しさと面白さを感じられた」といった感想が多く寄せられました。また、自らの経験を基に広告を考えることで、実践的な学びに繋がったと評価されています。
今後の展望
オーエス株式会社は、この取り組みを通じて得られた知見を活用し、映画館との連携を深めていく方針です。若い世代とのコラボレーションを重視しながら、映画館を通じて新しい価値の創出を目指しています。映画館が地域社会の文化の発信拠点として成長していく姿が期待される中、今後の取り組みにも注目が集まります。
まとめ
OSシネマズと武庫川女子大学の共同プロジェクトは、映画館での推し活を促進する重要なステップとなりました。地域活性化を目指し、映画館が新たな文化の発信拠点として位置付けられるその過程は、多くの学生や地域住民に刺激を与えています。映画館の進化は、これからも続いていくでしょう。