農業の未来を見据えた新刊『農業ビジネス』の魅力を探る
農業の現状と未来を知ることは、私たちの食生活や経済に大きな影響を与えます。2025年7月18日、株式会社クロスメディア・パブリッシングから、気鋭の農業ジャーナリスト山口亮子氏による新刊『農業ビジネス』が出版されます。この本は、日本の農業に関する包括的な知識を提供しており、業界再編や最新技術の導入を踏まえた視点から、農業の可能性を探ります。
農業の現状を理解するために
日本における農業の現状は、一般的には危機的状況とされていますが、本書ではそうした見方を覆すデータが提示されています。著者は、農家の数が減少することが必ずしも悪いことではないと指摘します。小規模な農家が離農し、その土地が意欲的な農家に集約されることで、農業の生産性が向上し、経営の大規模化が進む可能性があります。実際、販売金額が100万円以下の農家は全体の55%を占めますが、農産物の販売金額にはわずか5%未満の影響しか与えません。したがって、このような構造変化は日本の農業にとって成長の好機といえるのです。
新たなビジネスモデルの台頭
農業界では企業の合併・買収(M&A)が活発になっています。「救済型M&A」に加えて、規模拡大を目的とした「攻めのM&A」が登場し、様々な業種から農業への参入が進んでいます。このような環境下で、グループとして年商50億円を超える野菜くらぶとグリンリーフの進化は注目に値します。彼らは、「農業法人」から「食品企業」への進化を遂げることで、農業経営の枠を超えたビジネスを構築しています。このように、農業が単なる生産活動から価値を生み出すビジネスへと進化している様子が本書では伺えます。
スマート農業の未来
デジタル技術の革新が進むなか、スマート農業の導入が進展しています。農業の現場では、ロボット農機やAI診断、ドローン散布などが普及しつつあり、これによって農業の効率化が促進されています。特に、AIによる病害虫診断アプリは20万ダウンロードを超える人気を誇り、農業における技術革新がいかに重要であるかを示しています。自動操縦技術の普及により、熟練者でなくても農作業が実施できるようになり、より多くの人々が農業に参入しやすくなっています。
本書の構成
本書は、以下の9つの章で構成されています。これにより、テーマごとの詳細な理解が得られます。
1.
大量離農は好機である
2.
業界再編から学ぶ新しい農業ビジネスの世界
3.
輸入から学ぶ農産物取引の世界
4.
月面移住から学ぶ土壌の世界
5.
おコメから学ぶ農業生産の世界
6.
肥料から学ぶ農業資材と資源の世界
7.
アイガモロボットから学ぶ農機の世界
8.
カット野菜から学ぶ食品流通の世界
9.
ダボス会議から学ぶサステナブル農業の世界
10.
スマート農業から学ぶこれからの農業ビジネスの世界
読者におすすめの一冊
本書は、農業の現状や将来性を理解したい方や、農業ビジネスへの参入を考えている経営者、投資家に特におすすめです。また、食料安全保障や農業政策に興味のある方、さらにはスマート農業や農業DXに関心がある方にも有益な情報が満載です。
著者について
山口亮子氏は、愛媛県出身のジャーナリストであり、丁寧な取材と深い洞察により、日本の農業に秘めた課題を浮かび上がらせてきました。彼女の著作は、農業の将来や食生活を考える上で欠かせないものとなっています。
書籍情報
- - タイトル: 農業ビジネス
- - 著者: 山口亮子
- - 定価: 1,848円(本体1,680円+税)
- - 体裁: 四六判 / 256ページ
- - ISBN: 978-4-295-41115-4
- - 発行元: 株式会社クロスメディア・パブリッシング
- - 発売日: 2025年7月18日
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