ハイブリッドワークプレイスのセキュリティに関する最新調査の成果
新たなハイブリッドワークプレイスのセキュリティとは
新型コロナウイルス感染症の影響により、世界中の企業が対面とリモートを組み合わせたハイブリッドワークモデルを模索している中、エントラストが発表した最新の調査レポート『Securing the New Hybrid Workplace』が注目されています。この調査では、企業と従業員が新しい働き方にどのように備えているのか、特にセキュリティの観点から洗練されたデータが提供されました。
調査概要
調査は世界10カ国を対象に行われ、1,500名のビジネスリーダーと1,500名の一般従業員が参加。その結果、新たなハイブリッドワークプレイスで企業が直面する課題が浮き彫りとなりました。調査によれば、ビジネスリーダーの89%と従業員の76%が、ハイブリッドまたはリモート勤務を選択しているとしています。しかし、ネットワークアクセスの問題で生産性が落ちていると回答した従業員は43%にも上りました。
セキュリティに対する不安
ハイブリッドモデルの導入に際して、企業も従業員もセキュリティへの懸念を抱いていることが判明。特に、ビジネスリーダーは自宅のインターネットセキュリティ(34%)、機密データ漏洩(23%)などを最重要課題として挙げています。また、訪問者の管理も重視されており、83%のビジネスリーダーと77%の従業員がオフィスに入る訪問者の追跡システムを導入する重要性を認識していると回答しています。
データセキュリティ教育の工夫
調査結果からは、データセキュリティに対する企業の取り組みも見えてきました。ビジネスリーダーの65%は従業員向けにデータセキュリティ教育を行っている一方、実際に教育を受けたと答えた従業員は36%にとどまり、両者の認識にギャップがあることが浮き彫りになりました。このような状況は、企業が自社のセキュリティトレーニングについて従業員にしっかりと周知する必要があることを示唆しています。
ハイブリッドワークモデルの実践
調査からは、企業がハイブリッドワークモデルを定着させようとする努力がうかがえます。59%の企業が地理的に多様な人材の採用を検討しており、それに伴い従業員 onboarding のプロセスの改善や新たなコラボレーションツールの導入が進められています。例えば、40%のビジネスリーダーが研修方法の見直しを計画しており、モバイルIDの発行(43%)やワンタイムパスワード(40%)の利用も積極的に進めています。
オフィス環境とセキュリティの関連
現在、オフィス勤務を再開する企業が増える中、物理的なセキュリティの重要性も増しています。特に、訪問者の管理が重要視されており、73%のビジネスリーダーが新型コロナウイルス感染リスクが最大の理由だと回答しました。機密情報の保護や従業員の安全を考慮したセキュリティ施策が求められています。
結論
エントラストが発表した『Securing the New Hybrid Workplace』の調査は、ハイブリッドワーク環境におけるセキュリティの課題を明らかにしました。企業は新たな働き方に対するセキュリティ対策を一層強化し、従業員とともにその意識を高めていく必要があることが求められています。今後のハイブリッドワークプレイスの進化に期待が寄せられる中で、企業はその実現に向け、セキュリティ対策を一貫して進めていかなければなりません。
会社情報
- 会社名
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エントラストジャパン株式会社
- 住所
- 東京都品川区大崎1-6-3日精ビル9F
- 電話番号
-
03-6738-6710