75歳でWRC世界ラリー選手権に挑戦する日下部保雄
2025年の8月、丹後半島ラリーが近づく中、75歳の日下部保雄選手は再びラリー界に戻ってきました。彼は全日本ラリー選手権やニュルブルクリンク24時間耐久レースなど、数々の大会での勝利を収めてきた実績を誇ります。
経歴と参戦背景
日下部選手は1979年にマレーシアで初の海外ラリー勝利を飾り、1984年には全日本ラリー選手権Aクラスのチャンピオンとなりました。その後36年の時を経て、強力なサポートを受けながら現役復帰を決意します。今年の11月には、WRCラリージャパンを控え、JAF地区戦「丹後半島ラリー」に初挑戦し、見事完走を果たしました。その後も岐阜県で開催される全日本ラリー選手権ハイランドマスターズにも出場する予定です。
チーム体制と特長
日下部選手を支えるのは「MUSCLE RALLY」というチームです。このチームには、長野オリンピック金メダリストの清水宏保選手やフィギュアスケート元代表の小塚崇彦選手、ショートトラック元代表の寺尾悟選手やMTB競技の現役日本代表平林安里選手など、多彩なアスリートが集結しています。彼らはアスリートとしての経験を活かし、ラリー競技に挑んでいます。
日下部選手自身は、昨年から他の選手にドライビング指導を行っており、今回のプロジェクトにおいてマスタードライバーとしてWRCに挑むこととなりました。
高齢挑戦の意義
音楽界、政界、経済界、芸能界においても、1949年生まれの多くの方が今なお活躍しています。スポーツの中には年齢が復帰の障害となるものも多い中、モータースポーツは経験を活かして生涯現役であり続けられる数少ない競技です。日下部選手はこのレースを通じて、自らの挑戦を証明したいと考えています。
「年齢を重ねても、自動車競技は豊富な経験があるからこそ挑戦できるものだと思っています。私の挑戦を通じて、この楽しさを多くの人に伝えていきたいです。」と語る日下部選手の言葉からは、その熱意が溢れています。
チーム体制の概要
MUSCLE RALLY
- - 参加車両: ヤリススポーツCVT
- - クラス: JR3(ゼッケン43)
- - 監督: 友田康治
- - ドライバー: 日下部保雄
- - コ・ドライバー: 奥村久継
- - マネージャー: 小倉雅俊
- - チーフメカニック: 大橋渡
協賛企業
- - チーム運営スポンサー: 株式会社エムリット、株式会社ナヴィック、カヤバ株式会社ほか
- - 協賛企業: トヨタ自動車株式会社、横浜ゴム株式会社、PIAA株式会社ほか
このようにして、多様な背景を持つアスリートたちが集まったMUSCLE RALLYチームは、日下部選手の挑戦を支えています。レースの結果や日下部選手の走りに、多くの期待と注目が寄せられることは間違いありません。