遺伝子検査「Genovision PGx」が切り拓く新たな医療の形
NTTプレシジョンメディシン株式会社は、2026年4月より遺伝子検査サービス「Genovision PGx(ゲノビジョン ピージーエックス)」を提供します。このサービスは、個々の患者に最適な医療を支援し、薬の効果や副作用のリスクを遺伝子情報から可視化することを目的としています。
1. サービスの背景
最近では、個別化医療が重要視されており、患者それぞれの体質や状況に応じた治療が求められています。薬物治療においては、同じ薬を使用しても効果に差が生じたり、副作用が強く現れることがあります。従来は、薬を実際に使用するまで効果がわからなかったため、処方の変更が必要になることも多々ありました。このような課題を解決するために、遺伝子情報を基に薬の反応を予測するPGx(ファーマコゲノミクス)が注目されています。特に欧米では、医師や薬剤師の間で治療方針の参考として普及が進んでいます。NTTプレシジョンメディシンは、「アレルギー検査のように、自身の体質を前もって知る」ことができるPGxサービス、「Genovision PGx」を開発しました。このサービスによって、患者は治療を始める前に自らの薬剤への反応の傾向を理解し、副作用のリスクを軽減できることが期待されています。
2. サービスの概要
科学的根拠に基づく解析
「Genovision PGx」では、理化学研究所が長年にわたり開発してきた解析技術「corePGseq」を用いて、日本人に特有な薬剤応答関連遺伝子を18種類解析します。この信頼性の高いデータに基づき、個別の薬剤に対する反応を検討することが可能です。
簡潔なレポート形式
解析結果は、日本薬理遺伝学臨床実装コンソーシアム(JCPIC)に基づき、以下の2つの重要な情報を提供します。
これにより、医師や薬剤師が診療時に容易に参照できる形式でレポートを生成し、適切な治療の選択を手助けします。対象となる薬剤は、鎮痛剤や抗うつ薬、がん治療薬など約70種類にのぼります。
一度の検査で即応可能
この検査は、全国の約60の医療機関で人間ドックのオプション検査として提供されます。一度受けた検査結果は、生涯にわたり有効ですので、将来的に薬物治療が必要になった際に利用できます。このようにして、より安全で適切な治療を受けるための素地を形成します。
高度なセキュリティ
「Genovision PGx」では、個人の遺伝情報の扱いにあたり、NTTグループの厳密なセキュリティ基準に基づいてデータを管理・運用します。これは受検者にとって安心できるサービスを提供するための重要な取り組みです。
3. 今後への展望
NTTプレシジョンメディシンは、「Genovision PGx」を通じて、健診や人間ドックでの普及を促進し、医療面での経済性の検証や臨床的価値の実証も進めて行く計画です。また、電子カルテやお薬手帳とのデータ連携を目指し、一度の検査結果が生涯にわたる形で医療に生かされる基盤を構築することを目指しています。
このように、NTTプレシジョンメディシンは、「薬は遺伝子を見てから選ぶべき」といった新たな医療のスタンダードを確立し、個別化医療の推進に寄与していく所存です。