GCC DAYS IN JAPAN：日本と中東諸国の新たな対話の実現

2023年に東京で開催された「GCC DAYS IN JAPAN」は、中東の6カ国と日本の有識者たちが集い、3日間にわたって対話の場を設けました。このイベントは、経済、二国間関係、メディアの協力といったテーマを扱い、双方の理解を深めることを目的としています。

開会の挨拶

開会の際には、GCC文化担当事務局長補のハーリッドビンサーレムビンモハメドアルガッサーニ閣下が、両国の対話を深める意義を強調しました。特に、経済やメディア分野での相互理解が重要であると述べ、日本とGCC諸国の関係を更に発展させることを願いました。

経済協力の深化

初日のセミナーでは、270名以上が参加し、日本とGCC加盟国の経済協力について幅広い議論が展開されました。従来の石油や化学、自動車産業に加え、食品、農業、建設、運輸、観光など新たな分野でも協力の可能性が確認されました。特に人的交流の不足が指摘され、大学や専門学校での留学生交流の必要性が浮き彫りになりました。この日は、クウェートの商工業省や中東協力センターの代表者が講演を行い、それぞれの経験を共有しました。

二国間の相互理解を促進

24日の2日目には、220名の参加者が集まり、GCC諸国と日本間の交流の重要性について意見が交わされました。外務省の遠藤茂氏がウェルカムスピーチを行い、バーレーンおよび東京大学の専門家がそれぞれの視点から講演しました。これにより、参加者間での相互理解が促進されました。

メディアの役割と協力

最終日には150名が集まり、メディア協力についての議論が行われました。ハーリッド閣下は、メディア協力の重要性を強調し、信頼できる情報の交換が必要であると述べました。この日は多数の著名な講演者が登壇し、メディアが持つ役割、特に危機時における情報提供の重要性について議論されました。参加者たちは、メディアを通じて真の情報を伝えることの重要性や、固定概念を打破するためにできることについて熱心に意見を交わしました。

GCCについて

GCC（湾岸協力会議）は、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の6カ国で構成された組織で、1981年に設立されました。その目的は経済や文化、教育などの多岐にわたる分野での連携を強化することです。今回の東京での「GCC DAYS IN JAPAN」は、この協力の一環として行われ、両地域のさらなる交流と理解を深める新たなステップとなりました。