渋谷区のフリースクールまいまいが実施した子ども交流キャンプの意義
渋谷区に拠点を構えるNPO法人フリースクールまいまいは、2023年に都心部と新島をつなぐ子ども交流キャンプを実施しました。この取り組みはただのキャンプではなく、現代の子どもたちが抱える課題に対し、体験を通じて新たな視点を提供する場でもあります。
フリースクールまいまいの理念
フリースクールまいまいは、2002年に伊豆大島で設立されました。代表の鴻池氏は「子どもと生活を共にしながら、体験活動を通じて成長を支援する」というビジョンを掲げています。特に、青い海と澄んだ空の下で行われる夏のキャンプは、多くの子どもたちにとって特別な体験として人気を集めてきました。2023年には渋谷区に活動の拠点を移し、居場所を必要とする全ての人々に対応する活動をスタートさせています。
新島でのキャンプ体験
今回の子どもキャンプは、新島で行われ、真夏を避けた穏やかな気候の中での2泊3日を過ごしました。このキャンプでは、参加した子どもたちが自分たちの手でテントを設営し、食材を切り、火を起こし、料理を行うなど、様々な作業を経験しました。
最初のうちは、遊びに夢中になって作業が疎かになることもありましたが、食事を重ねるごとに、子どもたちは自分の役割に対してより積極的に取り組む姿が見られるようになりました。帰りの船では、友達の良いところを見つけて互いを認め合う姿が印象的でした。言葉にすることなく、自然の中での生活が彼らに大きな成長をもたらしたのです。
参加者とその環境
キャンプには、渋谷区、練馬区、中野区から小学校4年生から中学校1年生までの子どもたちが参加しました。また、キャンプを支えるスタッフには、過去に伊豆大島でのキャンプに携わったメンバーや参加者だった青年、新島からの支援者が集まりました。協力し合うことで、生まれる絆の大切さも体感できたようです。
今後の展望
コロナ禍の影響で、個々で楽しむ「ソロキャンプ」が広まりましたが、グループでの体験が減少し、子どもたちの成長の機会も限られています。フリースクールまいまいとしては、自然の中での体験を通じて、心を安定させ、自らの感情と向き合う力を育む重要性を引き続き伝えていく考えです。
さらに、今後のキャンプの質を高めるために、キャンプリーダーを育成する研修を計画しています。新たなリーダーとして共に活動したい方々からの連絡をお待ちしています。
お問い合わせ
子どもたちがこのキャンプを通じて得た体験は、今後の人生において大きな意味を持つことでしょう。