新たな不正対策に向けた提携
株式会社アクルと株式会社メタップスペイメントは、クレジットカードの不正利用対策における新しい取り組みを開始しました。これは、特にECサイトにおいて、クレジットカードの不正利用やクレジットマスターアタックへの効果的な対策を目指したものです。つい最近、アクルが提供する不正検知・認証サービス「ASUKA」の標準実装が、メタップスペイメントの決済システムと連携されることになりました。
提携の背景
昨今、クレジットカードの不正利用は社会的な問題として浮上しています。2023年には国内での番号盗用被害が504億円にも達するなど、その被害は年々増加しています。経済産業省が公表した「クレジットカード・セキュリティガイドライン」においても、ECカード加盟店が対策を徹底する必要があることが明記されており、加盟店が迅速かつシンプルに対応できる方法が求められています。
今回の提携により、メタップスペイメントのリンク型決済を利用するECカード加盟店は、特別なシステム開発を行うことなく、最短で2-3営業日で「ASUKA」を導入できるようになります。これにより、高水準のセキュリティを確保しながら、不正対策を迅速に実施できる仕組みが整いました。
ASUKAとは
「ASUKA」は、さまざまなECサイトで導入されているクレジットカードの不正検知・認証ツールです。このシステムは、物販ECに限らず、旅行やサービスなど、3万サイト以上で利用されています。特にEMV 3-Dセキュアを併用した不正利用対策や、クレジットマスターアタックに対する防御策として効果を発揮しています。具体的には、試行錯誤を重ねたデータ解析をもとにした迅速な不正検知を行い、加盟店に対してリアルタイムで警告を行います。
メタップスペイメントの役割
メタップスペイメントは、決済業界において幅広いサービスを展開している企業です。「テクノロジーでお金と経済のあり方を変える」という理念のもと、カード決済やコンビニ決済、店舗向け決済端末など多岐にわたるサービスを提供しています。最近では、決済だけでなく、WEBフォームや会員管理システムとの組み合わせにより、包括的なパッケージソリューションを展開しています。
今後の展望
両社は今後もメタップスペイメントの決済サービスを利用するECカード加盟店に向けて、ASUKAを提供していく予定です。これにより、ECサイトにおけるセキュリティ水準を引き上げていくことを目指しています。特に、頻発するクレジットカード不正利用への対策を強化し、ユーザーにとって安心安全なショッピング環境を提供することが急務です。
クレジットカードの不正検知サービスは、今後、企業にとって必須のツールといえるでしょう。アクルとメタップスペイメントの連携によって、より多くのECサイトがこの先進的な不正対策ソリューションを活用し、安全なビジネス環境を構築することが期待されます。