富士通が9年連続で健康経営優良法人に認定
富士通が、経済産業省と日本健康会議が共同で推進する「健康経営優良法人~ホワイト500~」に9年連続で認定されました。この取り組みは、企業が従業員の健康を重要視し、心身ともに健康で働ける環境づくりに努めている証と言えるでしょう。
人材を資本に
富士通の経営理念は、「人材が最も重要な資本」であるという考え方に基づいています。健康経営では、従業員がいきいきと働くことができるよう、様々な取り組みを実施しています。評価基準には社外への情報開示や生活習慣の改善施策の効果検証などが含まれており、その結果、9年連続で選ばれたのです。
健康経営の目的
今後は「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」という組織の理念を実現するために、健康経営に積極的に取り組む方針です。2023年5月に発表された中期経営計画でも、「人々のウェルビーイングの向上」が重要な貢献分野として設定されています。
ウェルビーイングとは
富士通では「一人ひとりが自身の大切な価値観に向き合い、仕事と生活を通じて未来の幸せに日々向かう状態」をウェルビーイングと定義しています。メンタルヘルスや生活習慣病、がん対策など、従業員及びその家族の心身の健康を維持・増進する施策が推進されています。
主な健康経営の取り組み
1. メンタルヘルスへの取り組み
富士通では、メンタルヘルスに関連する疾患を未然に防ぐために、精神科医や心理師が従業員の支援を行っています。オンラインで健康相談を受ける体制も整い、ストレスチェック後の面談やセミナーを通じて、従業員のメンタルヘルス意識を高める取り組みが行われています。
2. 生活習慣病への取り組み
定期健康診断や任意検診を推奨し、教育プログラムとして毎年異なるテーマのe-Learningを実施しています。今年度は「睡眠からはじめる健康づくり」をテーマに、質の高い睡眠の取り方についての情報を提供しています。
3. 女性特有の健康課題への対応
女性の健康に関する特別なセミナーを実施し、がん検診の受診を広めるための取り組みも行っています。男性を含む幅広い参加を促すことで、女性の健康問題への関心を高めています。
4. データドリブンによる取り組み
組織ごとの健康状況を分析し、その結果を年1回フィードバックすることにより、業務パフォーマンスとの関連も図られています。このデータは、AIを使って因果分析に利用され、健康経営施策の効果を測る手段ともなっています。
健康経営優良法人とは
この「健康経営優良法人認定制度」は、健康経営に積極的な企業を認定するもので、毎年認定される企業の数が増えています。大規模法人部門と中小法人部門の2つに分かれていますが、全体として社会的評価が高まる傾向にあります。
まとめ
富士通の健康経営への取り組みは、単に社員の健康を守るだけでなく、企業全体の生産性向上にも寄与しています。今後も、健康経営を通じて価値の創造を図る姿勢を維持していくことでしょう。