自動車運送業分野における特定技能1号評価試験の受付開始

一般財団法人日本海事協会（以下、ClassNK）は本日、国土交通省などの関係省庁から自動車運送業分野における特定技能1号評価試験の実施主体としての認定を受け、試験の受付を開始しました。この評価試験は、外国人労働者が自動車運送業界でトラック、バス、タクシーのドライバーとして働くために必要な在留資格「特定技能」を取得するために重要なステップです。

背景

物流・運送業界では、人材不足が深刻化しています。この問題の解決のために、外国人材の受け入れが期待されています。そのために必要となるのが「特定技能」の在留資格であり、この制度は日本における多様な労働市場を形成する鍵となっています。

ClassNKは2019年から「造船・舶用工業分野」において特定技能試験を実施しており、今回新たに自動車運送業分野でも試験実施主体となったことで、さらに多くの外国人労働者への機会を提供し、業界の人手不足を補う役割を果たすことが期待されています。

試験方式

自動車運送業分野の特定技能1号評価試験は、以下の2つの方式で実施されます。

1. 出張試験方式
これは、一定数以上の受験者を集め、指定された会場でペーパーテストを実施する方法です。特に物流・運輸関連の団体や企業向けに迅速に受験を手配することができるため、受験を検討する方はウェブサイトを通じて申し込みを行う必要があります。

2. CBT方式
こちらは、個人が申し込むことのできるコンピュータベーステストで、2025年3月からの実施を予定しています。この方式ではテストセンターでコンピュータを使用し、試験が行われます。詳細については、今後同協会のウェブサイトにて発表される予定です。

日本海事協会（ClassNK）の役割

日本海事協会は、船舶の安全と海洋環境保護を行う国際的な船級協会であり、120年以上の歴史があります。全世界58カ国で130拠点を展開しており、その中で9000隻以上の商船の保険付保に必要な「船級」を登録している世界最大の船級協会です。また、100カ国以上から国際条約に基づく検査や証書発行の権限も有しています。

試験実施の役割にとどまらず、同協会は品質、環境、労働安全衛生関連の認証業務やGHG排出量検証、再生可能エネルギー関連の認証、自動車運送事業者の労働環境の認証など、その業務を広げています。持続可能な未来の実現に向けて、社会の変革へ尽力する姿勢を持ち続けています。