外科系医療を革新するクオトミーの資金調達がもたらす未来
株式会社クオトミー(東京都千代田区、代表取締役 大谷隼一)は、外科系チーム医療をデジタルトランスフォーメーション(DX)で支える「OpeOne(オペワン)シリーズ」の強化に向け、投資家から資金調達を行ったことを発表しました。これにより、病院や医療機関の現場課題に対して、より迅速で効果的な支援体制を築くことが期待されています。
背景と課題
外科系医療は、医師、看護師、放射線技師などさまざまな専門職が密に連携することで成り立っています。しかし、現在の業務プロセスは依然としてアナログな手法が多く、情報共有には紙やホワイトボードに頼ることが目立ちます。このため、業務負担が増加し、医療現場の効率が低下する一因となっています。
加えて、外科系医師の人材不足や地域間の偏在も顕著な問題であり、これらに対処するためのアプローチが求められています。クオトミーは、こうした現場の負担を軽減し、医療の質を向上させるための革新的な手段を模索してきました。
OpeOneシリーズの進化
「OpeOne」は、外科系診療科の医師がどこにいても症例情報を確認できるスマート手術台帳として開発されました。これは、非同期コミュニケーションを実現し、業務の効率化を図るツールです。導入先の医師たちからは、手術の予定がスムーズに把握できるようになったとの声が上がっています。
「台帳を探さなくとも、いつでもどこでも自分の手術予定がわかるようになった」といった具体的な感想が寄せられ、業務工程の簡略化に貢献しています。また、医師同士の情報伝達の自動化も進んでおり、電話などでの連絡ミスが減少したという結果も報告されています。
より広範なニーズに応える
一方で、外科系医療のニーズは「OpeOne」にとどまらず、手術室や血管造影室、地域医療への関連要求も高まっています。このため、クオトミーは「OpeOneシリーズ」を単体のプロダクトから全体へと進化させることを決定しました。これにより、外科系チーム医療全体の構造的課題への対応力を強化し、医療現場をより良い環境に変えていく方針です。
投資家からの期待
今回の資金調達には、地球と人と未来株式会社、京都キャピタルパートナーズ、NOBUNAGAキャピタルビレッジ、Bio Engineering Capitalなど、複数の投資家が参加しています。彼らは、クオトミーのビジョンに強く共感し、医療者のポテンシャルを最大化するための取り組みを支援することに意義を感じています。
例えば、地球と人と未来株式会社の代表パートナーは「OpeOneシリーズの取り組みは、現場改革だけでなく地域医療の未来への挑戦でもある」と強調し、クオトミーに対する期待の高さを表明しています。
今後の展開
今後、クオトミーは今回の資金調達を契機に、「OpeOneシリーズ」のさらなる展開を加速させ、外科系チーム医療の現場に必要なソリューションを幅広く提供する計画です。特に地域医療を支えるための採用活動にも力を入れ、専門技術者の確保と育成を進めていくとのこと。クオトミーは、この取り組みを通じて、日本の医療を根本から支える意味ある企業として、医療の普及促進に努めていく姿勢を示しています。
今後の進展に目が離せないクオトミーの挑戦。外科系医療のDXを通じて、医療現場の可能性を拡げる活動に注目が集まります。