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新ブランド「琳派シルバーシリーズ」誕生！菱屋の革新への挑戦

東京ミッドタウンで、和装の老舗メーカー「菱屋」が2月26日（金）11時にリニューアルオープンします。これまでの「草履専門メーカー」としてのブランドイメージを越え、新たな挑戦として発表されるのは「琳派シルバーシリーズ」。このシリーズは、工芸品業界の逆境を打破すべく、特設ブースを設置し、華やかなデザインを取り入れた新たなプロダクトを提案します。

新ブランドの特徴

「琳派シルバーシリーズ」は、国宝や重要文化財の複製を手掛ける箔工芸家の裕人礫翔氏とのコラボレーションにより誕生しました。このシリーズには、美術品を高精度で再現する技法が取り入れられており、伝統的な箔工芸の手法をモダンなデザインに昇華させることを目指しています。特に注目すべきは、「箔面文様レザー」と呼ばれる素材で、ヴィンテージな雰囲気と現代的なセンスが見事に調和しています。

これまでの十数年、菱屋は自社のオリジナル素材の開発に挑んできましたが、生産効率の問題に悩まされていました。転機となったのは、裕人礫翔氏の展示会を訪れた際の出会いです。彼の作品群が持つ、400年以上の歴史を感じさせる魅力と探究心に心を打たれた菱屋の代表・廣田氏は、試行錯誤を重ねてこの新シリーズの素材を生み出しました。

ターゲット層の拡大

菱屋は、これまで40代以降の和装顧客をメインターゲットとしていました。しかし、「琳派シルバーシリーズ」では新たに20代から30代を意識したファッションアイテムの展開を行います。

ラインナップには、和装をしない方でも取り入れやすいトートバッグや靴が含まれています。特に「ヨコマチ」というトートバッグは、シャープなデザインながら実用性も兼ね備えており、価格は47,300円です。また、和装だけでなく洋服にも合わせやすい「巾着」も展開されており、こちらは27,500円で販売されています。

インスタグラムでの反響

菱屋のインスタグラムも注目されており、商品に対する問い合わせが増加。特に、海外からの反響も良好で、海外市場に向けた展開が期待されています。

今後の展望

菱屋は、海外市場に精通した合同会社KASASAGIと共同で「琳派シルバーシリーズ」の展開を計画しています。リモート化の進展により、日本製品への需要が世界的に高まる中で、供給体制の整備が課題となっています。

KASASAGIとのパートナーシップを通じて、カリフォルニア市場への進出を果たし、琳派シルバーシリーズのグローバル展開に期待が寄せられています。さらに、他社ブランドへの素材提供を視野に入れ、多様なコラボレーションを促進する計画も進めています。いずれは、世界中で「箔面文様レザー」を使用した商品が登場する日も遠くないでしょう。

このように、伝統工芸と現代デザインの融合を追求する菱屋には、今後も目が離せません。

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