新工芸品「ORIZARA」の誕生
タカラベルモント、金森合金、読売新聞社の三社が共同で進める「サステナビリティ×工芸」プロジェクトが話題を呼んでいます。このプロジェクトでは、使用済みのヘアカラー剤のアルミチューブや新聞の刷版を活用した新たな工芸品、「ORIZARA」を生み出しました。「ORIZARA」という名前には、物に新たな命を吹き込むという願いが込められています。
「ORIZARA」の制作には、341年の歴史を持つ金森合金の伝統的な金属精錬や砂型鋳造技術が活用されています。これにより、環境負荷の低減にも寄与する作品を創出しています。今後、環境問題への関心が高まる中で、持続可能な社会の実現に向けた新たな試みとして期待されています。
「ORIZARA」の概要
「ORIZARA」は、5月27日から6月1日まで大阪・関西万博のギャラリーEASTで展示される予定です。このギャラリーでは、国内外の匠たちによる日本の伝統美が披露され、多くの来場者が注目することでしょう。今回のプロジェクトは、SDGs(持続可能な開発目標)に対応し、未来を見据えた社会の実現を目指しています。
アルミニウムは、リサイクルの優等生とされる素材で、通常の製造過程に比べて約97%ものエネルギーを節約できます。日本では使用済みのアルミチューブが年間におおよそ2,500トンも出るとされており、これらを利用する試みは非常に重要な意味を持っています。
デザインの裏側
「ORIZARA」のデザインは、タカラベルモントが手がけました。彼らは「折り紙」からインスパイアを受け、シンプルながらも優雅な形状を追求しました。人の生活空間に寄り添えるような使い勝手と、美しさを兼ね備えた作品に仕上がっています。また、金森合金の300年以上の伝統技術が現代の感性と融合し、新たな工芸品として次世代に受け継がれることを願っています。
地域を越えたコラボレーション
このプロジェクトは、単なる製品開発に留まらず、地域や業界を超えたコラボレーションの象徴ともいえます。タカラベルモントは、理美容業界での豊富な経験を生かして、金森合金との協力により、持続可能な社会へ向けた活動を非常に重要視しています。
展示会の詳細
大阪・関西万博内で行われる「饗宴!匠が演じる日本美の世界 powered by MUFG工芸プロジェクト」にて、「ORIZARA」は初めて世に出ることになります。このイベントでは、50人以上の職人や工芸家たちの作品が展示され、来場者は日本の伝統と技術を直接体感する貴重な機会を得られます。
- - イベント名: 饗宴!匠が演じる日本美の世界 powered by MUFG工芸プロジェクト
- - 会期: 2025年5月27日(火)~6月1日(日)
- - 会場: ギャラリーEAST、ポップアップステージ南
- - 主催: 読売新聞社
この取り組みは、単なる製品の販売にとどまらず、環境意識を高め、持続可能な未来への道筋を示すものです。日本の伝統技術を駆使した「ORIZARA」が、皆様に知られ、多くの人々に影響を与えることを期待しています。
未来へつながる工芸の可能性
タカラベルモント、金森合金、読売新聞社が連携することで生まれたこのプロジェクトは、今後も継続され、持続可能な社会の実現に向けた道を切り開いていきます。「ORIZARA」は、新たな日本の工芸品として、国内外で注目される存在になることでしょう。また、今後もこのような取り組みが続くことで、リサイクルやサステナビリティへの関心が高まり、さらなる発展が期待されます。