気仙沼市、リンプレスによるデジタル人材育成プログラムが始動
宮城県気仙沼市では、株式会社リンプレスとの提携により、デジタル人材の育成を目指す「DX課題解決型実践プログラム」が実施されることが発表されました。このプログラムは2025年8月から2026年2月までの間に全11回にわたり行われ、地域の事業者や企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を強化することを目的としています。
プログラムの背景
気仙沼市では、令和2年度以降、DX推進の一環としてさまざまな取り組みを行ってきました。具体的には、講演会や相談会を通じて、市内の事業者にデジタル関連の相談の場を提供したり、社外からのDX人材活用に関する補助金を用意したりするなどの施策が打ち出されています。しかし、令和4年度に実施したアンケート調査において、「デジタル化を推進できる人材が不足している」という意見が多く寄せられたことから、より実践的な人材育成を求める声が高まっていました。このような背景を受けて、リンプレスとの連携により、実施に踏み切ることとなったのです。
プログラムの目的とゴール
「DX課題解決型実践プログラム」の主な目的は、参加者が自社のDX関連の課題を分析し、具体的な施策を立案できるレベルまでスキルを向上させることです。これにより、市内事業者は独自のデジタル施策を策定し、自社のデジタル戦略を強化することが可能になります。特に、DXに必要な基礎知識や実践技術を身につけることを重視しており、研修参加者は問題解決力を実践的に養っていきます。
プログラム内容
プログラムは全11回で構成されており、内容は以下の通りです:
1.
第1回~第3回: DXの基礎知識、現状分析と課題特定のための講義
2.
第4回~第5回: 自社の事例を元にした現状分析
3.
第6回~第7回: 生成AIやデザイン思考に関する講義
4.
第8回: To-Be設計の実践
5.
第9回: ITシステムの企画に関する講義と実践
6.
第10回: DX施策立案やプロジェクトマネジメントに関する講義と実践
7.
第11回: 自社を題材にしたDX施策の発表
このように、講義を通して理論を学んだ後に、実際に自社の課題に取り組む時間が設けられているため、より実践的なスキルが身に付く構成となっています。
開催概要
- - 実施期間: 2025年8月25日から2026年2月24日まで(全11回)
- - 実施場所: ITベース大島アスナロウ荘セミナールーム(旧大島中学校2F)やオンライン研修
リンプレスについて
株式会社リンプレスは、2017年に設立され、企業向けのDX研修やITコンサルティングを行っています。彼らのミッションは、社会のデジタル化を促進し、未来の変革を実現すること。拠点は東京都港区で、多岐にわたる企業のデジタル化を支援しています。これまでの実績を通して、現場のニーズに応じた実効性のあるサポートを提供してきました。
気仙沼市のこの取り組みは、地域経済の発展にも寄与すると期待されています。デジタル人材の育成は今後の企業競争力を高める鍵となるでしょう。DXを推進することが企業の成長につながるとともに、地域全体の活性化へとつながることが期待されています。