トレーディングカード投資の現状と可能性
近年、トレーディングカードの市場が急速に拡大している。株式会社ネオマーケティングの調査によれば、トレカ投資を行う人の12.5%が総利益100万円以上を得ているとのことで、今やトレカは純粋な収集の対象にとどまらず、有望な投資対象として認識され始めている。
調査の背景
物価上昇や年金問題が影を落とす中、個人での資産形成がこれまで以上に重要視されるようになり、代替資産であるトレーディングカードがクローズアップされた。今まで投資の対象外とされていたこの市場が、ここに来て注目される理由は、その希少価値や将来の価値上昇への期待が高まっているからである。実際のところ、既存の投資資産とは異なる視点から、新たな資産形成の手段としてトレカが注目されているのだ。
調査概要
今回の調査は、2024年12月24日から25日の2日間にわたり、全国の20歳以上の男女1,000名を対象に実施された。調査手法は、株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式である。
トレカの収集歴と目的
調査結果によれば、トレカに投資目的で収集している人のうち、約30.5%が最近3か月以内に収集を開始しており、収集歴が5年以上のベテランも40.5%に達する。収集の目的としては、「将来の価値上昇を期待した投資目的」が人気で、新たに参入する人々が増えていることが見て取れる。
利益の現状
トレカ投資から得られる利益についても興味深い結果が出ている。トレカ投資者の12.5%は、これまでの売買で100万円以上の利益を獲得しており、全体の19.2%が5万円から10万円未満の利益を得ている。このようなデータからも、トレカの市場は利益を上げるポテンシャルがあることがうかがえる。
収集の目的と方法
トレカを購入または収集する目的は、全体の67.7%が「コレクション目的」と回答し、対戦やゲームの手段としてだけでなく、所有欲を満たすためのアイテムとなっている。これにより、トレカはただのゲームアイテムという位置づけを越え、資産価値の高いアイテムとしての扱いを受けている。購入に際しては、多くの人が月間5,000円未満での少額購入に留まっているが、投資を目的とした人々はこの限りではない。
トレカの人気と流通
調査では、ポケモンカードゲームが49.4%を占め、最も人気のあるトレカであることが判明した。また、売却先としては、専門店が37.2%、フリマアプリが30.7%で、主に専門店での取引が優勢であることが示された。これは、コレクターたちが確かな価値を求めて専門店での取引を選択する傾向があることを意味している。
将来への期待
調査結果において、今後トレカを投資・利益目的で収集したいとの意向は21.4%、見込み層が33.8%との答えが得られた。トレカは、特に投資に興味のある個人にとって近年非常に魅力的な選択肢として映っており、他の投資手段に乏しい楽しさや手軽さが強調されている。トレカ投資への関心は今後ますます高まることが予想される。
まとめ
トレーディングカード投資は、単なる趣味を越えた資産形成の一手法として急成長を遂げている。将来の価値上昇を期待する人々が増えている中、トレカ市場はますます活況を呈することが期待される。コレクターが楽しむだけでなく、慎重に選択することで資産形成にも寄与するトレカ投資の動向から目が離せない。