業績の概要
ギリアド・サイエンシズは、2024年第4四半期及び通期の業績を発表し、製品売上が好調な推移を示しました。特に、HIV領域やオンコロジー、肝臓疾患における売上の増加が顕著です。
第4四半期の主な実績
- - 収益の増加: 第4四半期の収益は、前年同期比で6%増の76億ドル。これは主にHIV、オンコロジー、および肝臓疾患領域の売上が貢献しています。
- - EPSの上昇: 希薄化後の一株当たり利益(EPS)は1.42ドルに増加し、これは売上原価の削減と製品売上の増加によるものです。非GAAPベースでも同様の上昇が見られ、1.90ドルとなりました。
- - キャッシュフローの健全性: 営業キャッシュフローは30億ドルで、現金及び有価証券の総額は100億ドルに達しました。
製品売上
- - 総製品売上: 第4四半期の製品総売上高は75億ドルで、前年比7%増を記録。特にHIV製品の売上は55億ドルで、前年同期比16%の増加です。
- - ビクタルビの成長: ビクタルビの売上は、前年同期比21%増の38億ドル。この成長は需要の増加と価格の上昇によるものです。
- - 肝臓疾患関連の成長: 新製品Livdelziの市場投入により、肝臓疾患領域でも7億1900万ドルの売上がありましたが、C型肝炎ウイルス製品の需要が減少した影響も受けています。
- - 細胞治療薬の成長: イエスカルタやトロデルビなど、細胞治療薬の売上は堅調に推移し、それぞれ顕著な成長を示しました。
通期業績のポイント
- - 総収益の増加: 2024年度の総収益は288億ドルで、前年比6%の増加。これもHIV領域を中心にした成長が寄与しています。
- - EPSの減少: 希薄化後EPSは前年の4.50ドルから0.38ドルに減少しましたが、これは買収関連の費用が大きく影響しています。
- - 製品売上高: 通期の製品売上は286億ドル、ベクルリーを除く売上は268億ドルとなり、これは主に需要の増加によるものです。
今後の見通し
ギリアドは、2025年の業績見通しも発表しており、製品売上高は282億ドルから286億ドルを予想。HIV予防薬レナカパビルの上市が期待されており、強化されたポートフォリオに基づいてさらなる成長が見込まれています。
まとめ
ギリアドは、業績報告で示したように、成長基盤を着実に築き上げており、今後の展望にも自信を持っています。新薬の承認や市場投入によって、さらなる成長を果たし、患者にとっての価値を十分に創出できると期待されています。