Z世代のキャリア観の新たな波
近年、Z世代の学生たちの就職活動に対する価値観が大きく変わりつつあります。特に、就職活動において「どの会社に入るか(就社)」よりも「どのような仕事に就くか(就職)」を重要視する姿勢が強まっています。これは、従来の企業ブランド重視から、自身のスキルや専門性を活かせる仕事に焦点を当てる流れへの転換を象徴しています。
ある調査によると、68%もの学生が「どのような仕事に就くか」を重視していると回答しました。この調査は、長期インターンシップの経験を持つ学生と、職種ごとの採用を行う企業を結ぶプラットフォーム「仕事塾」を運営するgood luck株式会社が実施したものです。
1. 仕事に対する価値観のシフト
調査では、学生が「会社自体の魅力」よりも「その会社で何ができるか」を重視していることも明らかになりました。企業を選ぶ際に自身の能力がどのように発揮できるかを大切にする姿勢が根付いており、全体の50.5%がその点を重要視すると回答しています。これからの就職活動は、企業そのものよりも仕事自体の魅力が重視される時代に突入していることを示唆しています。
2. キャリア形成は「個人の主体性」がカギ
次に、「自身のキャリア形成においてどちらの考え方に近いか」という質問には、68.9%が「個人が主体的にキャリアを考え、会社を選ぶ」と答えました。これは、企業に依存するのではなく、自らの意志でキャリアを築いていこうとする学生たちの意識が高まっていることを意味します。頻繁に耳にする「終身雇用」や「安定した会社」に対する期待が薄れ、自分自身の成長を重視する傾向が見えてきました。
3. 入社後のミスマッチ防止に向けた透明性
また、入社後のミスマッチを防ぐために必要な情報として、34%が「具体的な職務内容」と答えています。この点からも、給与や福利厚生以上に、業務内容や職場の雰囲気といった具体的な情報が学生たちに求められていることがわかります。学生たちは、実際にどのように働くのかを事前に理解したいと強く考えているのです。
4. 「仕事塾」が新たな道を提供
こうした新たなニーズに応えるべく、「仕事塾」は、長期インターン経験者とジョブ型採用を行う企業を繋ぐ役割を担っています。このプラットフォームでは、学生が自らの専門性を活かしつつ、企業が求める即戦力となる人材を見つけることができる環境を提供しています。
70%以上の学生がポジション確約採用を希望しており、「仕事塾」はこれに応える志向を持つ企業とのマッチングを強化しています。学生は、あらゆる情報をしっかりと把握した上で企業にアプローチでき、企業側でも自社に最適な人材を効率的に見つけることが可能になります。
結論に向けて
今後、キャリアを築く上での主導権は学生自身にあります。何を重視し、どのように自分の道を選ぶのか。それをしっかり見定めていくことが求められる時代に突入しているのです。「仕事塾」は、こうした変化に応じて、学生が自らのキャリアを意識して形成できるサポートを行い、多様な働き方を実現するための環境を整備していくことでしょう。