岐阜の就労支援事業『ノックス岐阜』と『アリー』が新たな10年に挑む
2024年10月1日、岐阜に位置する就労移行支援事業所ノックス岐阜は9周年を、就労継続支援B型事業所アリーは5周年を迎えました。この節目を迎えるにあたり、代表理事の後藤千絵氏は、感謝の気持ちを伝えつつ、福祉業界における課題や今後の展望を明らかにしました。
ここまでの道のり
「これまでの道のりは、利用者を含め、多くの方々の支えがあってこそ」と後藤氏は語ります。社会情勢が目まぐるしく変わる中で、障害福祉の現状について考えさせられることが多いと感じています。特に、障害者が生きやすい社会づくりの重要性を訴えています。
ノックス岐阜が設立されてからの10年間、社会はSDGsの観点や人工知能の発展など、様々な課題に直面してきました。しかし、障害者雇用の現状はどうなっているのでしょうか?
「30年以上前に企業の障害者雇用が始まったものの、根本的な部分での改善はほとんど見られないのではないか」との問いかけは、深く考えさせられます。障害者にとって、本当に住みやすく働きやすい社会になったのでしょうか?
障害者への理解と支援の必要性
後藤氏は、支援が必要な人々が、どれだけ状況を選べないかを強調します。家庭環境や教育、生活環境など、障害者になりたくてなったわけではないのです。「必要な支援が必要なタイミングで受けられない人が多い」と指摘し、むしろ支援を受ける権利がないとされる状況を変えたいと考えています。
「私たちが支援した結果、利用者が自信と笑顔を取り戻し、働きたいという願いをかなえるお手伝いができることが、何よりの希望です」と後藤氏は続けます。その思いから、ノックス岐阜やアリーが誕生した理由が明らかになります。
今後の展望と意志
後藤氏は、自らの力不足を痛感すると共に、利用者や支援者の笑顔を思い出し、活動を続ける意義を改めて感じていると言います。「目指す社会に携わるための道のりは長いが、強い意志を持って一歩ずつ進んでいきたい」と語る姿には、熱意と責任感が満ち溢れています。
就労継続支援B型事業所アリーも、5周年を迎えたこの日、利用者への感謝の気持ちを新たにし、今後も利用者が「自分らしさに出会える」場であり続けるべく努力していくと、スタッフ一同が力を合わせて宣言しています。
これからの支援に向けて
サステイナブル・サポートは、「誰もが自分らしく生きる社会」を目指し、発達障害や精神障害を持つ人々への支援を強化しています。強い意志を持って歩み続けるノックス岐阜とアリーの活動は、次の10年へと向かっています。これからもその進展に期待したいと思います。