米朝首脳会談と市場
2018-06-06 12:00:35
米朝首脳会談直前、金融市場はどう反応するのか?
米朝首脳会談直前、金融市場はどう反応するのか?
今年、6月12日に予定されている米朝首脳会談は、朝鮮半島の将来を大きく左右する重要なイベントです。この会談は、4月27日に行われた南北首脳会談に続くもので、北朝鮮の完全な非核化に向けた合意が背景にあります。しかし、米国・北朝鮮間の交渉は複雑であり、実際に会談が行われるかは未だ不透明な状況にあります。
この会談に関して、エコノミストは4つのシナリオと金融市場への影響を考察しています。まずは、完全な「非核化」という概念そのものが曖昧で、何を指すのかを明確にする必要があります。特に、米国側が求める「CVID」(完全、検証可能、不可逆的な非核化)が受け入れられるかが焦点です。
完全な「非核化」とは?
米国のボルトン国家安全保障補佐官が示唆したように、北朝鮮の非核化に加え、韓国における米軍の存在についても話し合う必要があるでしょう。これにより、交渉はさらなる複雑さを帯びることになります。
4つのシナリオと市場の反応
1. ベストシナリオ
北朝鮮が「CVID」に同意し、核やICBMの放棄に向けた行動を開始します。国際的な査察が行われ、早期に経済制裁の緩和が実現。しかし、この場合はリスクオンが強まり、円よりも米ドルが選好され、市場は活性化するでしょう。
2. 現実的なシナリオ
交渉は進展するものの、時間がかかる可能性が高いです。「非核化」を確認することが最低限の成果となるでしょう。また、北朝鮮が制裁解除を求める場合も想定され、市場はリスクオンとリスクオフが混在する不安定な状況に陥る可能性があります。
3. ワーストシナリオ
交渉が完全に決裂し、敵対的な関係が再燃する場合。米国が軍事行動を選択する可能性が高まり、その時は市場が敏感に反応するでしょう。特に、円高への急激な動きが予想されますが、日本も影響を受けるために持続的な円高にはつながらないかもしれません。
4. もう一つのワーストシナリオ
北朝鮮が核開発を放棄する代わりに、一定の核保有を認められるケースです。これにより、米国の対北朝鮮圧力は緩和されますが、日本にとっての核の脅威は増す可能性があります。市場は地政学リスクが後退した場合でも、警戒心を持ち続けることが予想されるのです。
この4つのシナリオが示すように、米朝首脳会談がどのような結果をもたらすかによって、金融市場も複雑かつダイナミックに反応するでしょう。今後の進展に注目が集まります。
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