私立大学進学の差
2023-09-13 14:58:09

地域による私立大学進学動向の顕在化とその背景

近年、大学選びにおける地域格差が浮き彫りになっています。特に、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)と九州地区の高校生を対象に実施した調査では、私立大学への関心や参加状況に大きな違いが見られました。この調査は2023年8月29日から9月8日にかけて、1,000名の高校生に加え、九州から500名の高校生を対象に行われました。

まず注目すべきは、私立大学のオープンキャンパス参加率です。1都3県では73.4%の高校生が積極的にオープンキャンパスに参加しているのに対し、九州地区の参加率は31.8%と、41.6ポイントもの差があることが明らかになりました。このことから、私立大学に対する興味や情報接触の機会には、地域間での顕著な差が存在することが伺えます。また、九州では国公立大学や専門学校が人気を集めており、私立大学は第3位に位置しています。これは、私立大学の学費が国公立大学や専門学校の約2倍に達することが影響していると考えられます。家庭の経済的背景が、進学先の選択に大きく関わっているのかもしれません。

次に、オープンキャンパスに参加しなかった理由として、九州の高校生の多くは「面倒くさい」との回答が最も多く30.1%に達しました。さらに「日程が合わなかった」という理由が24.7%で続いています。特に、夏休み期間中に多くの学校が重複してオープンキャンパスを開催するため、日程調整が難しいという問題が浮き彫りになっています。進路指導においても、オープンキャンパスへの参加が奨励されているかどうかが関係している可能性があり、特に九州地区ではその傾向が強いと考えられます。

調査結果からもう一つ注目されるのは、オンラインオープンキャンパスを求める声の多さです。オープンキャンパスに参加しなかった理由の中で、「行きたい学校がオンラインのオープンキャンパスを開催していなかった」という回答が1都3県で2.3%、九州地区で4.6%にのぼりました。さらに、両地域での2番目と3番目の理由を含めると、九州の高校生においては20.5%がオンラインでの参加を求めていることがわかります。この結果は、地域によってオンライン形式のニーズに差があることを示唆しています。学校側でも、今年度や次年度からオンラインオープンキャンパスを取りやめる傾向が見られますが、自校のターゲットや募集エリアのニーズをしっかり把握した上で判断することが重要です。

この調査結果は、1都3県と九州地区の進学先選定における意識の違いを浮き彫りにしています。特に、家庭の経済状況や進路指導、日程調整の課題が、進学準備に与える影響を考察する必要があります。今後は、このデータを教育機関に提供し、より良い進学支援策の策定につなげていくことが期待されます。

なお、調査の全データは学校法人に所属する方に限り提供されており、興味のある方はLINEグループに登録することで情報を閲覧することが可能です。質問やお願いがある方は、B.A.O.V株式会社の担当者に直接お問い合わせください。調査の詳細や意義をしっかりと理解し、教育プログラムの改善に役立てていただきたいと思います。

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