日立製作所とPKSHAの新たな取り組み
株式会社PKSHA Technologyが展開する「PKSHA AI ヘルプデスク」は、2025年夏より日立製作所の従業員約26,000人に向けて新たにドキュメント検索機能を追加します。この機能は生成AIを活用し、社内のナレッジを効果的に利用することで自動回答率を7割まで引き上げることを目指しています。
AIによる迅速な情報提供
この取り組みの背景には、大企業における業務の複雑化があります。特に人事業務や経費精算といったバックオフィス業務に関する問い合わせは増え続けており、従業員がスムーズに情報を得られない環境では生産性が損なわれてしまいます。PKSHAのAIヘルプデスクは、Microsoft Teams上で動作し、従業員が自らの業務を管理する際に直面する疑問を迅速に解決できる体制を整えています。
自動回答率7割へ向けた狙い
新たに導入されるドキュメント検索機能によって、従業員は人事に関わる様々な問い合わせについて、AIエージェントが即座に社内マニュアルや関連ドキュメントから回答を提供します。これにより、従業員がそれぞれの業務システムやコールセンターに問い合わせを行う必要がなくなり、時間的な効率が大幅に向上します。
日立製作所はこの新機能により自動回答率を7割に高めることを目標としており、これが実現すれば従業員の問い合わせ負担を大幅に軽減することが期待されています。さらに、AIエージェントは回答が得られなかった場合にも、担当者へスムーズに連携し、その際のやりとりをもとに新たなFAQを自動生成するサイクルを確立していきます。
今後の展望と拡張計画
今後、日立製作所はAIヘルプデスクの適用範囲を人事・労務・福利だけでなく、採用関連業務にも拡大する計画を立てています。これにより、従業員からのあらゆる人事関連の疑問に一貫してAIが答えられる仕組みを整えることができます。また、この大規模導入を通じて、PKSHAは他の大手企業にもAIヘルプデスクのメリットを広め、より良い従業員体験を提供する取り組みを加速していく予定です。
企業の声と今後の協力関係
日立製作所の人財業務本部は、このPKSHA AIヘルプデスクを導入することで業務効率化を図っています。導入の決め手は、Microsoft Teamsとのシームレスな連携機能と、導入に必要なサポートを受けられる点にあったと述べています。現在、社内ではAIエージェントの利用が急速に進んでおり、今後はプラットフォームを越えてAI同士の連携が進化していくことを展望しています。
おわりに
日立製作所とPKSHAの確固たるパートナーシップは、今後の働き方を一変させる可能性を秘めています。AIを駆使した未来の職場環境を実現するために、両社は共同でさらなる技術革新に挑むことを約束しています。