東京2025世界陸上に向けた共同研究
大塚製薬株式会社は、2025年に開催される「東京2025世界陸上競技選手権大会」において、暑熱対策および水分・栄養補給に関する共同研究を実施することを発表しました。ワールドアスレティックス(世界陸連)や早稲田大学と協力し、アスリートのパフォーマンス向上を目的としたこの研究により、選手たちが厳しい暑さの中で競技するための知見が得られることが期待されています。
研究の背景と目的
最近では、気候変動による地球温暖化が進行し、特に夏季における屋外競技の暑熱対策が非常に重要なテーマとなっています。アスリートにとっては、事前の暑熱順化や当日の水分および電解質の補給、さらに栄養管理が不可欠であり、体調管理が勝利を左右します。
2025年9月13日から21日の大会期間中、選手たちは競技で最高のパフォーマンスを発揮するために、適切な暑熱対策が求められることから、この研究は特に意味を持ちます。調査は、マラソンおよび競歩(20km、35km)に出場する選手を対象に行われ、暑熱対策の知識や行動と競技成績との関連性が分析される予定です。これにより、暑い環境下でのスポーツ実施に関する新たな知見を得ることを目指しています。
研究の概要
当研究は2025年9月13日から始まり、翌年の3月までの予定です。主に、暑熱対策と水分・栄養管理に関する実践情報をオンラインアンケートで収集します。また、大会中には、特設の研究エリアで選手の体重測定が行われ、脱水率や発汗量の計測が行われる予定です。このデータは、今後の暑熱環境での運動に役立てられることが期待されています。
国際カンファレンスとの連携
さらに、大塚製薬は2025年9月19日に開催される「Global Summit on Athletics Science & Medicine」にも協力し、これまでのイオン飲料に関する研究成果を発表します。このサミットは、陸上競技における科学的・医学的研究を広めるための貴重な機会となり、世界中の運動実施者に向けた情報発信の場になります。
健康維持に向けた取り組み
大塚製薬は、企業理念「Otsuka-people creating new products for better health worldwide」のもと、人々の健康を維持・増進するための研究開発を続けています。特に、1984年に設立した研究施設では、身体に必要な水分と電解質の補給に関する様々な研究が行われ、これまでに革新的なイオン飲料が開発されてきました。これに伴い、湿度や気温差が大きい環境における健康への影響についての知見も得られています。
まとめ
東京2025世界陸上での共同研究は、アスリートだけでなく、将来の競技者や一般のスポーツ愛好者にとっても役立つ貴重な情報源となることは間違いありません。大塚製薬の取り組みは、今後の暑熱環境下での安全なスポーツ実施に大きな貢献が期待されており、注目を集めています。研究結果を通じて得られた知見は、暑熱対策や水分補給の分野において、将来的な発展にもつながるでしょう。