介護人材の新常識、バングラデシュから16名を一括入国

介護人材の新たな選択肢、バングラデシュから16名一括送出し

アドセック株式会社（東京都渋谷区）が発表したニュースは、介護業界において注目を集めています。2025年12月10日、バングラデシュ出身の特定技能介護人材16名が、株式会社アズパートナーズ（東京都千代田区）に入社予定となったのです。この「一括送り出し」は、外国人介護人材の送り出しにおいて極めて珍しい事例であり、アドセックグループの“現地教育力 × 選抜力 × 運用力”が結実したものといえるでしょう。

アドセックの育成モデル

アドセックの独自の強みは、バングラデシュ・ダッカに設立した自社の日本語学校です。この学校では、送り出し機関と密に連携を取りながら、日本語会話力や介護に必要なスキルを特化して教育するモデルが構築されています。具体的には、次のような特徴があります。

- 日本語会話力の高さ：入国前に日本語教育を徹底し、会話力を高めることで、即戦力としての活躍が期待できます。
- 技能評価試験合格者の輩出：介護技能評価試験に合格した人材を計画的に輩出しています。
- 日本式のマナー教育：日本での働き方やマナーを詳細に指導し、職場での円滑なコミュニケーションを図ります。
- 即戦力級の育成：来日前から現場での活躍が見込まれる、実践的な教育が施されています。

アズパートナーズからも「会話力の高さ」や「育成体制の質」、さらには「長期的な定着を見据えた育成」が高く評価され、今回の大規模受け入れにつながりました。

運用力の実現

従来、外国人介護人材の送り出しは通常数名ずつ行われることが一般的ですが、アドセックは母集団の形成から日本語教育、技能試験、在留申請、就労後のサポートまでを統合し、16名を同時に送り出すことを実現しました。この運用力が、一括16名送り出しを可能にしました。

入国した人材は、全員が介護技能評価試験に合格し、日本語レベルはN4からN3で、日本式の介護研修を現地で受けています。さらに、選抜倍率は10〜15倍という厳しい基準で選ばれ、誠実で離職率の低い傾向が見受けられます。

介護業界の新たな可能性

今回の事例は、バングラデシュ人材が新しい優良な選択肢であることを示しています。特に、採用競争が少なく、日本語の会話力も高く、大量採用にも適応できることから、多くの介護施設にとって大きなチャンスとなるでしょう。

アズパートナーズの簡単な紹介

株式会社アズパートナーズは、シニア事業、不動産事業、介護DXサポート事業を展開し、創業20周年を迎えた企業です。代表者の植村健志氏は、「全国介護付きホーム協会」の副代表理事を務めており、業界の変革に向けた取り組みを推進しています。特に、DXに強みがあり、AIを活用したケアプランやBIツールの開発を手掛けています。