資生堂ギャラリーで開かれる「渡辺志桜里 宿/Syuku」展
資生堂ギャラリーでは、2024年11月6日(水)から12月26日(木)まで、現代アーティスト渡辺志桜里の個展「宿/Syuku」を催します。この展覧会では、自然との関係性をテーマにした作品が数多く展示され、観客に新たな視点を提供します。
渡辺志桜里は、自らの作品を通して、人間と自然との間にある魅力的かつ複雑な相互作用を探求しています。彼女は特に外来種や絶滅危惧種といったモチーフに焦点を当て、それらが引き起こす人間同士の課題について考察します。この展覧会では、彼女の代表作の一つである《Sans room》が、資生堂ギャラリーの広々とした空間に最大限に展開される予定です。
《Sans room》は、水槽やプランターをホースで連結し、そこに水やバクテリアを循環させることで、自立した生態系を構築する作品です。これまでの展示とは違い、今展では一層ダイナミックな表現によって、自然環境と人間の相互作用をより深く考える機会が提供されます。
また、本展では渡辺が能の演目『翁』からインスパイアを受けた新作の映像インスタレーションも展示されます。この作品は、人間と神、自然との関係が循環的に描かれており、特に新型コロナウイルスの影響を受けた現在における「宿主としての人間」の意識を反映した内容となります。渡辺は、このような時代背景をも踏まえ、他種や他者との共生の重要性を強調しています。
展覧会の見どころ
1.
大規模な《Sans room》の展示
資生堂ギャラリーの空間を活かした過去最大規模の展示であり、行き届いたデザインが施されています。
2.
新作能の映像インスタレーション
渡辺と能楽師の加藤眞悟氏、安田登氏、情報学研究者のドミニク・チェン氏による新作が映像・音として体験できる展示です。
3.
不定期のパフォーマンス・アート
会場内ではパフォーマーによる動きのパフォーマンスが行われ、観客とのインタラクションが図られる予定です。
さらに、12月13日(金)には渡辺志桜里とドミニク・チェン氏のトークイベントも予定されており、参加は事前申し込み制で無料です。
展覧会概要
- - 主催: 株式会社資生堂
- - 協力: 大丸松坂屋百貨店[Ladder Project]
- - 会期: 2024年11月6日(水)~12月26日(木)
- - 会場: 資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座)
- - 入場料: 無料
- - お問い合わせ: 03-3572-3901
この展覧会は「アートウィーク東京」にも参加しており、東京都内の美術館やギャラリーをつなぐ無料シャトルバス「AWT BUS」が運行されます。
詳細については資生堂ギャラリーの公式ホームページをご覧ください。