清流の国・岐阜が育む日本酒と美濃焼の魅力
岐阜県は、古くからの歴史と豊かな自然に恵まれた地域です。日本の中央に位置し、歴史的にも重要な役割を果たしてきた岐阜では、伝統の酒造りや陶芸が今なお息づいています。特に、日本酒や美濃焼といった地域の特産品は、多くの人々に愛されています。2025年1月号の「清流の国ぎふ News Letter」では、岐阜の日本酒や伝統工芸品「美濃焼」について詳しく特集しています。
新たな酒米「酔むすび」の誕生
岐阜県では42年ぶりとなる酒米の新品種「酔むすび」が開発されました。この新種は中山間農業研究所と食品科学研究所の共同研究によって生まれ、標高が高くない東濃地域で栽培が可能です。「酔むすび」は心白(酒米の真ん中にある白い部分)が小さく、精米の際に米粒が割れにくいため、大吟醸酒の製造にも適しています。2月21日には、この新米を使った日本酒が販売される予定で、地域の酒作りに新たな風を吹き込むことが期待されています。
岐阜の酒蔵紹介
岐阜には魅力的な酒蔵が数多く存在します。それぞれの酒蔵は、地元産の米や水を使用し、こだわりの日本酒を醸造しています。
- - 岩村醸造(恵那市): 1787年に創業した老舗の酒蔵で、地元産酒米を使用しています。店内では酒蔵見学や角打ちが楽しめます。
- - 中島醸造(瑞浪市): 1702年から続く酒蔵で、全国から厳選した米で酒を造ることに力を入れています。代表銘柄の「小左衛門」はその旨味が評価されています。
- - はざま酒造(中津川市): 江戸時代末期に創業した酒蔵で、恵那山の伏流水を使用した純米酒が人気です。世界的な品評会でも高い評価を得ています。
ここ岐阜県が自信を持って提供する日本酒を、ぜひ味わってみてください。
美濃焼の魅力
岐阜県東美濃地域、特に多治見市や土岐市、瑞浪市は陶磁器の一大産地として知られています。この地域で生産される「美濃焼」は、陶芸の歴史が1400年以上にわたり継承されてきました。
美濃焼のルーツは安土桃山時代にさかのぼります。この時代、茶の湯文化の影響を受け、美濃焼は急速に発展しました。特に、志野焼や織部焼、黄瀬戸は日本を代表する陶磁器として評価されています。美濃焼の特性は、日常使いにも適した使いやすさと、その美しさです。
多治見市には美濃焼を体験できるスポットも多数存在します。「岐阜県現代陶芸美術館」では、有名な陶芸家の作品を展示しており、陶芸の現在を知ることができます。また、多治見市美濃焼ミュージアムでは、歴史的な器や陶芸家の作品を鑑賞しながら、抹茶を楽しむこともできる貴重な体験です。
現代の陶芸体験
「KOYO BASE」という新しいスポットでは、うつわを「買う」「食べる」「楽しむ」「学ぶ」ことができる多様な体験が提供されています。岐阜の地元食材を使用した料理と共に、オリジナルのうつわで食事を楽しむことができます。
さらに、モザイクタイルの生産地である多治見市では、タイルを使った工作体験も人気です。これにより、陶芸や焼き物の楽しさを感じる機会が増えています。
岐阜の日本酒や美濃焼は歴史と文化が息づく素晴らしい特産品です。各地の酒蔵や窯元を訪れて、その魅力を直接体感してみてはいかがでしょうか。