成田門前ターミナルプロジェクトが地域の魅力を発信！新たな観光拠点の誕生

千葉県成田市で始まった「成田門前ターミナルプロジェクト」は、地元の魅力を最大限に引き出す新しい取り組みです。2019年に「国土交通省・民間まちづくり活動促進・普及啓発事業」に選ばれた「みなも」は、印旛沼から新川・花見川の水辺を活性化するために様々な活動を行ってきました。その結果、地域資源の有効活用や経済的自立、地域間ネットワークの形成が目指されています。具体的には「道の駅やちよ」を軸に、佐倉市や印西市と連携し、成田の魅力を広める事業が展開されてきました。

「なごみの米屋門前店」との連携も、このプロジェクトの大きな柱の一つです。1995年に「米屋観光センター」として観光業務を重視していたなごみの米屋は、パンデミックの影響で2021年に新しい形態「なごみの米屋門前店」としてリニューアルオープンしました。この店舗は、地元農産物や名産品の販売だけでなく、地域住民や少人数の観光客に向けた集いの場や情報拠点としての役割も担っています。

本プロジェクトでは、成田市を中心に様々なテーマで地域の魅力を発信していくことを目指しています。成田山新勝寺やなごみの米屋を取り入れた「伝統・行事」に焦点を当て、東京へのアクセスの良さや国際空港の存在を強調し、成田ならではの体験を提供することが特徴です。情報発信のターゲットは、近郊エリアの生活者から遠方の観光客まで多岐にわたります。具体的には、成田市やその周辺に住む人々には「人と繋がる機会」を、近郊からの観光客には「成田詣の機会」を、さらには遠方から訪れる観光客には「異文化体験の機会」を提案します。

プロジェクトの具体的な一環として、11月に「成田門前マルシェ」が開催されます。このマルシェでは、地元の自家焙煎コーヒーと羊羹のペアリングイベントが行われ、成田の味わいを楽しむことができます。また、「不動の名水採水セット」の販売も行われ、その名水の価値を広く知ってもらうことを目的としています。このセットは、オリジナルトートバッグや採水用の瓶といった特典が含まれ、成田の信仰の一端に触れることができます。

今後の展望として、なごみの米屋門前店を中心に、地域住民や事業者との協力を深めながら、定期的な交流イベントを実施し、観光客やインバウンドに向けた広報活動を強化していく方針です。また、成田市とその近隣の地域をつなぐ「ターミナル」として、個性豊かな旅先として周辺地域の魅力を引き出していくことが求められています。このように、成田門前ターミナルプロジェクトは、地域の活性化を図りながら、新しい観光拠点の形成に寄与していくことでしょう。