インフォステラとCONTEC、GSaaS拡充を図る業務提携
宇宙ビジネスの最前線で革新を進めるインフォステラとCONTECが、Ground Segment as a Service(GSaaS)市場における連携を強化する業務提携を結びました。この提携は、2025年6月に開催されたInternational Space Symposium(ISS)において正式に発表され、両社が衛星事業者に向けたサービスポートフォリオを強化する第一歩となるものです。
業務提携の背景と目的
近年、宇宙環境は複雑化しており、通信インフラへの需要が高まっています。精度が求められる衛星通信の質を確保するため、インフォステラとCONTECは、それぞれの地上局ネットワークを共同利用し、サービスの共同開発を進めることを目指しています。これにより、グローバルな市場における衛星事業者に対して、より安定的で効率的な通信インフラを提供することができます。
インフォステラの特色
インフォステラは、周回衛星向けのGSaaSプロバイダーとして、地上局ネットワークを仮想化するクラウドプラットフォーム「StellarStation」を展開。これにより、柔軟性と拡張性に優れた地上局サービスを提供しています。また、地上セグメントの構築コストを削減する手助けを行い、衛星を活用した新たなビジネスをサポートしています。インフォステラは、2016年に東京で設立され、現在はイギリスとアメリカにも事務所を構えています。
CONTECの取り組み
一方、CONTEC社は宇宙関連のダウンストリームソリューションをグローバルに展開するスタートアップです。地上局設計および運用、衛星画像解析を含む多岐にわたるサービスを展開しており、2025年には創立10周年を迎えます。CONTECは、オーストラリアや済州島に新たな地上局を設置する計画を進めており、次世代のリーダーシップを視野に入れています。
両社のCEOの意気込み
インフォステラのCEOである倉原直美氏は、「CONTECとの提携は、グローバルなGSaaSエコシステムの構築に向けた重要な取り組みです。」と語り、地上局ネットワークの融合によって、衛星事業者のニーズに柔軟に応えることができるようになることを強調しました。
CONTECのCEO、Sunghee Lee氏も「インフォステラとの協力によって、信頼性の高いサービスを提供できるよう全力を尽くしていきます。」と話し、両社の協業がもたらす相乗効果に期待を寄せました。
今後の展望
今後、両社は継続的な協力や新たな共同プロジェクトを模索し、GSaaSの機能強化と市場拡大を目指していく方針です。本業務提携は、両社の市場戦略が一致していることを確認し、プラットフォームの機能強化に向けた確固たるステップであると捉えています。これにより、アジア太平洋地域を中心としたグローバルなビジネス展開が加速することが期待されています。
インフォステラとCONTEC、両社の協力関係からは、今後の宇宙産業の発展に貢献する革新的なサービスが期待されています。新たな技術革新とともに、これからの動向に注目です。