AI時代のストレージ革新
2025-05-15 10:47:32

ウエスタンデジタルとIngrasysが提携、AI時代のストレージ技術を革新

ウエスタンデジタルとIngrasysが新たな提携を結び、AIワークフロー向けストレージ革命を目指す



2025年5月14日、カリフォルニア州サンノゼおよび台湾台北でウエスタンデジタル(Western Digital)と、電子機器メーカーの鴻海精密工業の子会社Ingrasysが、共同開発の戦略的提携を発表しました。この提携の中心にあるのは、次世代のストレージ技術「TOR EBOF(Ethernet Bunch of Flash)」です。この技術は、AIワークフローの急増にともなうニーズに応えるべく、低レイテンシのストレージアクセスを実現するものです。

ウエスタンデジタルは、この新しいTORスイッチの開発に際して自社のRapidFlex™ NVMe-oF™ブリッジ技術を活用し、Ingrasysは高密度なTOR EBOFを製造します。この技術の導入により、専用のストレージネットワークを必要とせず、従来の集中型ストレージへの接続を大幅に削減できるようになります。

AI市場における重要な一歩


今回の提携は、AI市場の成長が続く中での重要なマイルストーンです。ウエスタンデジタルの持つストレージ専門性と、IngrasysのGPUサーバー製造技術が融合することで、データセンター向けに高効率で拡張性の高い分散型インフラストラクチャが実現します。特に、AIやデータ集約型ワークロードに対処するための技術革新が期待されています。

Ingrasysが2027年を目標に提供開始を計画しているTOR EBOFは、100GイーサネットとE3.S/L SSDデバイス用のNVMe™/PCIe® Gen6ドライブスロットに対応し、高性能なデータセンターにおける最先端ソリューションとなるでしょう。また、組み込みストレージ機能は、ウエスタンデジタルのRapidFlexファブリックブリッジデバイスによって実現されています。

最新技術の導入


この新しいTORスイッチは、ネットワークとストレージ技術を高度に統合した製品であり、400/800GbEのケーブルオプションを備えています。これにより、将来的なデータセンターのさまざまなニーズに対応する堅牢なソリューションが提供されます。また、ウエスタンデジタルは解決策の市場展開を主導し、クラウドサービスプロバイダー(CSP)およびストレージOEM向けにアプローチしていく予定です。

ウエスタンデジタルのバイスプレジデント、カート・チャンは「この連携によって分散型インフラストラクチャへの移行を加速させ、より効率的で柔軟なストレージアーキテクチャを提供できる」とコメントしています。

Ingrasysのベンジャミン・ティン氏も「ウエスタンデジタルとの連携は、技術革新と顧客中心の設計に対する共通のコミットメントを表したものです。この提携は私たちの未来を見据えたファブリック接続型ソリューションの基盤を築く第一歩です」と述べています。

NVIDIAとの連携


また、NVIDIAのネットワーキング担当バイスプレジデント、ギラッド・シャイナー氏は「この提携は、AIやデータ集約型ワークロードが求める高性能ストレージとスケーラブルなシステム変革を実現するものであり、次世代のデータセンターのニーズに対応する」と強調しています。

ウエスタンデジタルは、台湾台北で開催される「COMPUTEX」にも出展予定です。5月20日から23日の期間中、台北南港展覧館のウエスタンデジタルブース(J1303a)には、最新のデータインフラストラクチャに関する情報が展示されることでしょう。

この提携は、AIやデータテクノロジーの進化に対応するための大きなステップであり、私たちの未来にどのような影響を与えるのか、今後の展開が楽しみです。


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会社情報

会社名
ウエスタンデジタル合同会社
住所
東京都港区港南1-6-31品川東急ビル3F
電話番号

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