Wnt3a代替ペプチド発売開始
2023-11-14 15:30:01

再生医療の未来を切り開く!ペプチグロース社、Wnt3a代替ペプチド「PG-008」販売開始

再生医療の革命児:ペプチグロース社、Wnt3a代替ペプチド「PG-008」を販売開始



再生医療分野で大きな注目を集めるペプチグロース株式会社は、Wnt3aの機能を代替する画期的なペプチド「PG-008」の開発を完了し、販売を開始しました。この製品は、従来の成長因子やサイトカインが抱える製造ロット間の品質バラつき、動物由来成分混入リスク、高コストといった問題点を克服。再生医療・細胞治療の更なる普及拡大に大きく貢献すると期待されています。

「PG-008」の革新性



「PG-008」は、Wnt3aのレセプターであるFZDとLRP5/6に結合する2種類の環状ペプチドからなるヘテロダイマーペプチドです。Wnt3aと同様、β-カテニン経路を活性化しますが、その活性化能は従来のリコンビナントWnt3aを凌駕します。細胞実験の結果、より低濃度で強いレポーター遺伝子を活性化させ、優れたアゴニスト活性を持つことが実証されました。

特に注目すべきは、iPS細胞からの胚体内胚葉(DE)への分化誘導効率です。低分子化合物CHIR99021と比較した実験では、PG-008はCHIR99021の3 µMという高濃度と同等の分化誘導効率を、わずか1 nMという極めて低い濃度で達成しました。さらに、10 µMの高濃度でも細胞毒性を示さない安全性も確認されています。この実験は、イギリス・Nottingham大学のNick Hannan博士によって行われました。

幅広い用途への期待



「PG-008」は、iPS細胞からの内胚葉系細胞への分化誘導や、各種オルガノイドの培養維持など、幅広い用途での活用が期待されています。再生医療や創薬研究におけるツールとして、大きなインパクトを与える可能性を秘めています。

ペプチグロース社の取り組み



ペプチグロース社は、三菱商事株式会社とペプチドリーム株式会社の合弁企業として2020年4月に設立されました。成長因子・サイトカインの代替ペプチド開発に注力しており、「PG-008」以外にも、既に8品目の製品販売を開始。今後、PDGF-AA、TPO、FGF2などを対象とした複数品目の上市も予定しており、再生医療分野における技術革新を牽引していく姿勢を示しています。

製品概要



製品コード:PG-008
製品名:Wnt3a代替ペプチド(β-カテニン経路アゴニスト)
製品形態:凍結乾燥品
保管条件:-20℃以下
純度:95%以上(HPLC)
分子量:5099.63 (Acetate)
内容量:10 µg(バイアル一本当たり)
アニマルコンポーネントフリー(ACF)証明書の提供が可能

販売について



「PG-008」は、関東化学株式会社、キシダ化学株式会社、フナコシ株式会社を通じて購入可能です。大量購入をご希望の方や、GMP準拠品をご希望の方は、ペプチグロース株式会社まで直接お問い合わせください。

まとめ



ペプチグロース社のWnt3a代替ペプチド「PG-008」は、その高い安全性と機能性から、再生医療の未来を大きく変える可能性を秘めています。今後の同社の動向に注目が集まります。

会社情報

会社名
ペプチグロース株式会社
住所
東京都千代田区丸の内2-6-1
電話番号
070-7789-3905

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