10XがStailerを進化させ、現場向けAI・DX分野に参入
株式会社10X(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:矢本真丈)は、主力プロダクト「Stailer」を新たな段階へと進化させることを発表しました。従来のネットスーパー立ち上げ・運営に特化したプラットフォームから、「現場向けAI・DX」領域に進出し、小売業界全体を支えるマルチプロダクトへの転換を図ります。この新戦略では、2025年中にStailerシリーズによる5つの新プロダクトを提供予定であり、その第一弾として「Stailer AI発注」のリリースが発表されました。
深刻化する小売業界の人手不足とその影響
近年、国内の小売業界は人手不足が深刻化しており、特にスーパーマーケット事業者では90%以上が「事業継続に影響あり」と回答しています。加えて、原材料費の高騰が響く中で、「労働生産性」の抜本的改善が求められています。この現状に対応するためには、発注や価格設定、商品管理など、店舗運営全体の業務フローをデジタル化し、効率化を図る必要があります。
10Xの取り組みと新たなプロダクトの展開
10Xは2020年にネットスーパープラットフォームであるStailerを導入以来、全国のスーパーマーケットやドラッグストアに提供してきました。約4年で数百億円規模の流通を達成し、導入企業の成長は市場平均を大きく上回っています。今回の戦略変更は、AIを用いた経営支援を強化することを目的としており、現場スタッフが簡単に利用できる形でAIを組み込み、業務上の課題を迅速に解決します。
新たに提供されるプロダクトには次のようなものが含まれています:
- - Stailer AI発注(2025年7月提供予定):AIが売上や天候データなどをもとに最適な発注内容を提案し、人的労力を大幅に軽減。
- - Stailer AIプライシング(2025年冬提供予定):販売実績に基づく価格自動調整機能を持ち、業務内での価格最適化を実現。
- - Stailer MD(2025年冬提供予定):マーチャンダイジングデータを標準化し、小売業全体でのデータ利用を円滑にする基盤。
- - Stailer OMNI(2026年春提供予定):各サービスを統合し、一貫した顧客体験を提供。
このように、Stailerは小売業のDXを支えるために多様なプロダクトを展開し、業界全体の成長に寄与することを目指しています。
Stailerブランドのリニューアル
戦略発表に伴い、Stailerブランドはリニューアルされ、新しいロゴマークには旗のモチーフが採用されています。これは業界をリードする存在として、未来に向かう姿勢を象徴しています。また、公式サイトもリニューアルされています。
10Xの新たな取り組みは、小売業務へのAI活用の道を開くのみならず、業界全体の生産性向上に寄与するものでしょう。これにより、複雑化した小売業の市場環境においても、再び競争力を取り戻すきっかけとなると期待されます。