自然と人が共存する渡り鳥の楽園、三湖竹林
韓国の蔚山広域市南区に位置する三湖竹林は、冬になると約4万羽のミヤマガラスが訪れることで有名です。ここは、韓半島の南東海岸に位置する都市であり、現代や韓華といった大企業が集まる産業都市ですが、一方で韓国のエコシティとしても知られています。
ミヤマガラスの群舞
毎年10月から翌年の3月にかけて、夕暮れ時に空を覆うミヤマガラスの群舞は、訪れる人々に壮大な景色を提供します。この現象は、国内外の観光客にとって大きな魅力であり、蔚山南区の生態観光名所として知られています。三湖竹林の環境は、穏やかな気候と豊富な餌、天敵の少なさから、渡り鳥にとって理想的な場所になっています。特にミヤマガラスは「冬の珍客」とも呼ばれ、この地での越冬に最適な条件が整っています。
渡り鳥広報館の魅力
三湖竹林の近くには渡り鳥広報館があり、五階には展望台が設けられていて、ミヤマガラスを間近で観察できます。館内では、鳥に関する教育スペースや展示エリアがあり、5DシアターやVR体験も完備。特に子供連れの家族に人気で、5Dシアターではアニメーションが日本語、英語、中国語で放映され、言語の壁を越えて楽しむことができます。また、四階のカフェでは韓国の伝統茶が提供されており、訪れた人々がリラックスできる空間となっています。
自然環境の保護と観光振興
三湖洞を含む蔚山南区は、自然環境を保護し、生態観光を推進するために様々な取り組みを行っています。例えば、ミヤマガラスの排泄物による環境への影響を軽減するための専用清掃車が運行されており、生息地の保護や生態研究を通じて自然と人の共存を目指しています。
2024年三湖バードフェスティバル
さらには、蔚山南区庁は2024年11月9日から2日間、三湖渡り鳥公園および渡り鳥広報館周辺で三湖バードフェスティバルを開催する予定です。本イベントでは、渡り鳥に関するさまざまな体験や探鳥大会、さらにはミヤマガラスの群舞観覧など、多彩なプログラムが用意されています。
蔚山南区の区長、徐東旭(ソ・ドンウク)氏は「三湖竹林でのミヤマガラスの群舞をぜひご覧いただき、自然の美しさと神秘を体感してください」と呼びかけています。冬のこの特別な季節に、三湖竹林を訪れてみてはいかがでしょうか。