知的財産取引の新時代
株式会社白紙とロックが、知的財産取引の活性化を目指し、株式会社みずほ銀行と共同で新たなPoC(概念実証)を開始しました。この取り組みでは、AIを利用して最適な開放特許の提案を行い、企業が保有する知的財産の活用をサポートします。
対象となる知的財産と取り組みの背景
日本には、実際には活用されていない特許や貴重なノウハウが数多く存在します。これらの“休眠知財”を市場に流通させ、新たな成長資源として活用するためには、知的財産を「取引可能な資産」として整理し、流通させることが重要です。白紙とロックは、この重要性を認識し、知財が「探せる・使える」社会を目指して、知財取引の活性化を図るインフラの整備に努めています。
PoCの具体的な内容
今回のPoCでは、白紙とロックが提供するAI分析技術によって、以下の2つの柱で企業への支援を行います。
1.
最適な開放特許の提案
企業の事業内容や技術領域をAIが解析し、IPマーケットに登録されている約2万件の開放特許から、活用の可能性が高い特許を自動的に提案します。
2.
保有知財の活用分析とマッチング
企業が保有する特許を分析し、他社での利用可能性を評估します。これにより、知財の流通、売却、ライセンス化を促進するためのマッチングを行います。
この仕組みにより、知財を「保有から活用へ」と動かすシステムを金融ネットワーク内で実現し、企業間の知財取引の活性化を図ります。
今後の展望と目標
白紙とロックは、このPoCを通じて知財取引に関するデータの可視化を進め、知財の評価及び流通モデルの標準化を目指します。さらに将来的には、知財の取引量や流動性を定量的に示す「知財流動性インデックス」の構築を検討し、知財取引市場に新たな指標を提供することを目指します。
結論
知的財産の取り組みはますます重要性を増しており、株式会社白紙とロックとみずほ銀行の共同PoCは、その進展を加速させる重要な一歩です。今後の展開に注目し、知財の活用がどのように企業成長に寄与するか、その成果に期待が寄せられています。