素朴屋:和風建築で世界へ
2023-07-04 15:15:06
間伐材で世界へ!和風建築集団「素朴屋」の挑戦、海外展開の舞台裏
間伐材で世界へ!和風建築集団「素朴屋」の挑戦
山梨県北杜市に拠点を置く「素朴屋」は、国産木材を使った和風建築で世界的な注目を集める工務店ベンチャーです。代表の今井氏は20代の頃から林業に携わり、間伐材の有効活用に課題を感じていました。コストの安さから輸入材が主流となり、国産間伐材は廃棄されるケースが多かったのです。この現状を打破するため、今井氏は日本の伝統工法と和風建築の美しさを世界に発信しようと決意、素朴屋を創業しました。
素朴屋の挑戦:日本の伝統をグローバルに
素朴屋は、住宅やオフィス、商業施設の建築・内装を手掛けています。国内では新築住宅を中心に実績を積み重ね、近年は海外展開に力を入れています。特に、急成長を遂げるベトナム市場に注目し、2022年にはハノイに現地法人を設立。リゾート施設や商業施設の内装を中心に、日本の伝統的な建築デザインを取り入れた施工実績を上げています。
ビジネスモデル:現地パートナーとの協業
ベトナムでのビジネスモデルは、設計・デザイン、施工管理を素朴屋が担い、施工は現地の信頼できるパートナー企業に委託するというものです。これにより、スピード感と品質の両立を実現しています。ターゲットは富裕層や、マンション・リゾート施設のオーナー。坪単価は日本とほぼ変わらない価格帯でサービスを提供しています。
競合優位性:技術力、デザイン性、グローバルな視点
素朴屋の強みは、以下の3点です。
1. 高い技術力とデザイン性: 木材の特性を熟知した職人と、多様な経験を持つ設計士のチームが、高品質な和風建築を実現しています。設計から施工までワンストップで行うことで、品質管理を徹底しています。
2. 多様な人材: ベトナム、ベルギー、スウェーデンなど、多様な国籍のメンバーが在籍。グローバルな視点と柔軟な対応が可能です。
3. 小規模ながらグローバル展開: ベトナムを足掛かりに、東南アジア、中東、アフリカへの進出も視野に入れています。
未来への展望:グローバル拠点の構築と市場創造
素朴屋は、2023年には東京に、2024年にはドバイに拠点を設立する計画です。東京拠点はモデルハウスを設け、ブランディング強化と人材獲得を図ります。ドバイ拠点は、中東・アフリカ市場への進出を加速させるためのハブとなります。将来的には、アフリカ市場への進出も計画しており、持続可能な成長を目指しています。
資金調達と将来計画
素朴屋は、ファンディーノを通じた資金調達を行い、事業拡大のための資金を調達しました。この資金を活用し、グローバル展開を加速させ、和風建築による「日本の侘び寂び」を世界中に広めようとしています。将来的なExitは、IPOを想定しています。
まとめ
素朴屋の挑戦は、日本の伝統技術の継承と、持続可能な社会への貢献という二つの側面を持っています。間伐材の有効活用、海外市場への進出、そしてグローバルな人材育成。素朴屋の今後の展開から目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
素朴屋株式会社
- 住所
- 山梨県北杜市大泉町西井出1878
- 電話番号
-
0551-45-7177