大阪市の施設マネジメント改革:持続可能な都市機能を目指して

大阪市、持続可能な施設マネジメント改革を推進 - 市民と未来への投資 -



大阪市は、西日本の経済・文化・産業の中心として、高度な都市機能を有しています。この都市機能を支える基盤として、数多くの市設建築物を整備してきました。区役所や消防署などの庁舎、図書館や美術館などの文化施設、そして市民の生活を支える小中学校などの学校施設など、多岐にわたる施設が、大阪市の発展を支えています。

しかし、これらの施設は、老朽化が進み、維持管理や更新・建替えに要する費用が今後増加していくことが予想されます。さらに、人口減少や少子高齢化といった社会構造の変化も、施設の利用状況や必要性に影響を与えていくでしょう。

このような状況を受け、大阪市は「市政改革プラン3.0」において、「持続可能な施設マネジメントの取組の推進」を掲げ、令和2年度から一般施設の資産情報の一元化・見える化を進めてきました。そして、令和4年度から施行された「市政改革プラン3.1」では、さらに「施設のあり方検討のためのガイドラインの作成・活用」と「施設評価の実施」を新たな取り組みとして加えました。

見える化された資産情報で、未来の都市をデザインする



今回の改革では、一般施設の「基本情報」「地図情報」「資産カルテ」を公開することで、施設に関する情報を市民と共有し、施設の現況を理解してもらうことを目指しています。これらの情報は、将来的な施設のあり方検討の基礎資料として活用され、庁内での部局横断的な検討を促進する役割を担います。

例えば、一般施設の「基本情報」は、施設の所在地、延床面積、建築年などの情報を一覧表として公開しています。これにより、市民は、身近な施設の現状を把握することができるだけでなく、施設の利用状況や必要性に関する意見を市に直接伝えることも可能となります。

また、施設の「地図情報」は、区域別に施設の位置情報と延床面積、築年数を「大きさ」と「色」で可視化することで、より直感的に施設の分布状況を理解することができます。さらに、「資産カルテ」では、延床面積1,000平方メートル以上の一般施設を対象に、建物、利用状況、コストといった様々な情報を集約し、施設ごとの情報を詳細に把握することができます。

これらの情報は、大阪市が保有する施設の現状を把握し、将来的な施設のあり方について検討していくための重要な資料となります。

市民と協働で、持続可能な都市の未来を創造する



大阪市は、市民の意見を積極的に聞き取り、施設のあり方に関する議論を深めていくことで、将来世代まで持続可能な施設のあり方を築き上げていきたいと考えています。施設の維持管理や更新・建替えなど、様々な課題に対して、市民と協働で解決策を探していくことが重要です。

今回の改革は、単に施設の管理効率を上げるだけでなく、市民のニーズに応える質の高い公共サービスを提供し、持続可能な都市を実現するための取り組みです。大阪市は、市民とともに、未来への投資となる施設マネジメント改革を推進していきます。

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