実践型セミナーで企業分析のスキル向上
2025年4月18日、株式会社FPコンサルティングが主催する「投資家目線で自社を分析セミナー」が、日本ゴム産業労働組合連合にて開催されました。このセミナーは、労働組合関係者が自社についてより広い視野で理解する手助けをすることを目的としています。特に、労使交渉の重要な局面である春闘に向けて、企業の客観的な評価が必要とされる中、投資家視点での企業分析を学ぶ貴重な機会となりました。
多くの参加者が集結
当日は、多くの労働組合関係者がセミナーに参加し、熱心に講義に耳を傾けていました。セミナーは講義形式だけでなく、参加者が自社の財務諸表を基に分析するワークショップも組み込まれており、実践的な学びができるよう工夫されていました。初めに行われた講義では、決算資料や開示資料の基本的な見方や、ROE(株主資本利益率)やROA(総資産利益率)など、投資家が注目する指標について詳しく解説されました。
参加者はこれまでの自社の見方とは異なり、外部の視点から自社の価値を評価することに新鮮さを感じたようです。「投資家の視点でみることで、自社に隠れた強みや改善点に気付ける」といった声が多く聞かれました。
ワークショップで実践的な学習
後半では、ワークショップを通じて、各自が自社の財務情報やIR(インベスター・リレーションズ)資料をもとに分析を行いました。グループ発表も行われ、自社の現状や経営方針の再確認の場となりました。参加者たちは他社の視点を通じて自社の立ち位置を再考し、新たな視点を得ることができました。例えば、ある参加者は「過去数年間の数値比較を通じて、新たな交渉材料を見つけるヒントを得た」と報告しており、他の参加者も同様の感想を持っていたようです。
参加者の感想
参加者からは以下のような感想が寄せられました。
- - 「経営状況をあまり考えたことなかったが、今後の活動に活かしたい」
- - 「労働組合の考えと会社の考えに相違がある際には、財務の視点を取り入れたい」
- - 「財務諸表の勉強は魅力的で、今後もしっかりまとめていくつもり」
これらのコメントからも、参加者が意欲的に学びを進め、自らの組織に役立てようとしている様子が伝わってきました。
これからの取り組み
FPコンサルティングは、今後も労働組合の皆さまが企業理解を深め、より建設的な対話を進めるために実践的なプログラムを企画し提供していく方針です。このセミナーの成果を受けて、労働組合が企業とより良い関係を築いていけるよう取り組みを強化していく予定です。
日本ゴム産業労働組合連合の役割
日本ゴム産業労働組合連合は1974年に設立され、ゴム産業で働く労働者の雇用確保や労働条件の改善に取り組んできました。労働運動の多様化が進む中で、同連合の役割はますます重要になっています。彼らは、より良い労働環境を実現するための活動を進めているのです。
今後も、こうしたセミナーや研修を通じて、参加者が自己成長し、企業も労働者もともに成長できる環境を作り出していくことが期待されます。