福祉と教育の村
2025-10-15 14:19:48

ソーシャルインクルージョンヴィレッジがグッドデザイン賞受賞:教育と福祉の先進的コミュニティ

ソーシャルインクルージョンヴィレッジの概要



教育と福祉を融合した新たな総合コミュニティ「ソーシャルインクルージョンヴィレッジ」が、2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。このプロジェクトは社会福祉法人・檸檬会が運営するもので、遊休化した大学跡地を利用し、保育や教育、障がい福祉に特化したリンケージのある施設を整備しています。"誰一人取り残さない社会"をテーマにしたこの取り組みは、多様な人々が共存する場を創造することを目指しています。

プロジェクトの目的



ソーシャルインクルージョンヴィレッジは、「年齢、国籍、性別、障がいの有無に関わらず多様性を尊重する」といった考えを基に、地域社会の包括性を向上させることを目的にしています。設立から18年間、檸檬会は児童福祉や障がい福祉の分野で数々の支援を行ってきましたが、社会における構造的排除という課題に取り組む必要性を感じ、また、少子化により活用されない大規模建築の増加が地域力を低下させている現状を鑑みて、このプロジェクトを立ち上げました。

デザインの特徴



プロジェクトのデザインには次のようなポイントがあります。1つ目は、長い間使用されてきた建物の歴史や息遣いを残して活用すること。2つ目は、誰にとっても居心地がよく、自分らしく活躍できる空間を創造すること。3つ目は、自治体や地域、企業との連携を強化し、持続可能な事業構造を目指すことです。

FSS35キャンパスの概要



プロジェクトは奈良県三郷町に位置するFSS35キャンパスに展開されています。施設群は敷地面積13万㎡に8棟が建設され、多彩な機能を持つ拠点として活用されます。主なターゲット層には、関西圏に住む子育て家庭や障がい者、外国人留学生、高校生が含まれています。具体的には、奈良おもちゃ美術館や就労支援施設、日本語学校などがあり、多様な人々が同じ場所で交流し、共に学び、働くことができる環境が整っています。

地域との共創



ソーシャルインクルージョンヴィレッジでは、地域の企業や住民とともに、新たな資源を創り出すことを目指しています。毎月およそ1万人が訪れる奈良おもちゃ美術館や、1日150名以上の多様な人が訪れる中高生向けの施設など、活気ある交流の場として機能しています。これにより、地域力の再生と持続可能な開発が進められており、官民一体で地域の課題解決に貢献しています。

審査委員の評価



このプロジェクトは、地域再生と包摂的な社会を同時に目指す先進的な取り組みであると高く評価されています。歴史的な建物を生かしながら、地域のニーズに合わせた空間を創り出す努力が、従来の福祉施設の枠を超える成功事例として認められました。自治体や地元企業と連携し、福祉と地域経済をつなぐ循環を実証しており、全国的にもモデルとなることが期待されています。

グッドデザイン賞について



グッドデザイン賞は、公正な審査の下、優れたデザインを選び出し、社会の実現に寄与することを目的としています。この賞は1957年に通商産業省によって設けられ、その理念に基づいて活動を続けています。

まとめ



ソーシャルインクルージョンヴィレッジの取り組みは、教育と福祉、地域再生が一体となった先進的なモデルとして注目されています。今後も、誰もが活躍できる社会の実現に向けた挑戦が続けられることでしょう。


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会社情報

会社名
社会福祉法人檸檬会
住所
和歌山県紀の川市古和田240
電話番号

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