映画監督・濱口竜介を深める特集
文芸誌「群像」の2024年10月号が、映画界で注目を集める濱口竜介監督の特集を展開します。この号は、彼の新著『他なる映画と』の刊行を記念しており、特集には映画論だけでなく、さまざまな論考が盛り込まれています。
濱口監督は、村上春樹の小説を原作とした『ドライブ・マイ・カー』で米アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞し、さらにカンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの三大映画祭を制覇した新世代の映画監督です。彼の作品が国内外で高く評価されている背景には、独自の視点で描かれる人間関係や社会のリアルな描写があります。
特集内容の概要
今回の特集には、濱口監督が鳥取の「jig theater」で開催した映画講座が収録されています。この映画講座では、ビクトル・エリセ監督の名作『ミツバちのささやき』を取り上げ、映像表現やストーリーの奥深さを探ります。
特集の他にも、著名な批評家たちによる濱口監督の作品に関する多様な分析が掲載されています。たとえば、木下千花による論考では、濱口映画の時空間や観客との関係性が考察されています。また、伊藤亜紗と藤井仁子は、話題作『悪は存在しない』を中心にした二つの作品論を展開し、そのテーマへのアプローチを掘り下げています。三浦哲哉によるロング書評もあり、濱口監督の作品をより深く理解するための貴重な視点を提供しています。
書誌情報
「群像」2024年10月号は、2024年9月6日に発売され、出版社は講談社です。定価は税込み1550円で、濱口特集の他にも「おいしい文学。」などの特集が充実しています。
全国で開催中の「濱口竜介監督特集上映《映画と、からだと、あと何か》」と併せて、映画を楽しむだけでなく、文芸誌「群像」の特集を通して濱口監督の作品の深層に迫りませんか。多様な視点から彼の映画の魅力を再発見できる貴重な機会が提供されています。詳しくは、公式サイトや関連リンクをチェックしてみてください。
映画や文学の交差点を楽しむこの特集を、ぜひお見逃しなく!