PLTと住宅3社の連携で変わる物流の未来
プライム ライフ テクノロジーズ株式会社(PLT)は、パナソニック ホームズ、トヨタホーム、ミサワホームの3社と共に、新たな輸送連合体制を確立し、物流の効率化とCO2排出量削減に向けた取り組みを始めました。これにより、輸送の相互活用や共同化が進められ、2024年度末までに年間で4tトラック261台分に相当する輸送力不足を解消し、CO2排出も26トン削減するとしています。
地産地消による輸送効率の向上
輸送連合の基本方針の一つは、地元で生産した部材を地元で使用する「地産地消」です。これにより、長距離輸送が削減され、環境への負荷も軽減されます。具体的には、九州エリアへのパナソニック ホームズやトヨタホームの屋根パネルが、福岡県の中継センターで組み立てられています。この方式は今後さらに拡大され、多様な部材で地産地消が実施される予定です。
物流拠点の共同化
また、各社の物流拠点を共同で使用することにより、長距離輸送時の中継デポを活用し、ドライバーの負担を軽減しつつ、トラック台数の削減も図られています。例えば、滋賀県から愛知県への輸送では、トヨタホーム春日井事業所を中継デポとして活用することで、効率的な物流が実現されています。
帰り便の活用と空車回送の削減
3社は「帰り便」を最大限に活用し、空車回送を減らす試みも進めています。岡山県から愛知県までの部材配送の際、帰り便を利用することで、無駄な移動を省き、輸送が効率化されています。これにより、全体的な運搬コストの削減にもつながっています。
輸送能力の最大化
特に需要が高まる関東や中部地区では、輸送協力会社のネットワークを共有し、物流の平準化を進めています。これにより、繁忙期においてもトラックの必要台数を安定させ、より効率的な輸送を実現しています。例えば、群馬県から長野県への部材転送には、パナソニック ホームズの輸送ネットワークが活用されています。
未来への約束
PLTおよび3社は、過去2年間にわたり、モーダルシフトやトレーラーの共同活用など、さまざまな施策を講じてきました。これらの取り組みを通じて、さらなる物流効率化と2030年度までにCO2排出量の50%削減というカーボンニュートラルの目標を達成することを目指しています。
持続可能な未来のためには、物流業界全体が新しい取り組みを模索していくことが重要です。PLT輸送連合の成功事例は、それを実現するための一つのモデルとして、多くの企業に影響を与えることでしょう。