2025年11月1日、北海道の美幌町において、北見工業大学が手掛けるバイオメタンエネルギーシステムの実証が開始されます。この取り組みは、エア・ウォーター株式会社との共同作業であり、地域循環共生の理念に基づいています。北見工業大学の地域循環共生研究推進センターは、2024年3月に協定を締結し、今後のバイオエネルギーや水素の技術創出を共同で進めることになりました。
本実証実験では、美幌町実証実験住宅にてエア・ウォーターが製造したバイオメタンガスを利用し、北見工業大学が以下の2つの主なシステムの高度化に取り組みます。まずは、ガスエンジンを利用したコジェネレーションシステムの効率を向上させ、電気と熱の生産を同時に行う技術を強化します。次に、メタン改質水素を用いた燃料電池発電システムの性能を向上させ、メタンから利用可能なエネルギーへの変換効率を高めることを目指しています。このような取組は、日本国内でも唯一の事例として注目されています。
特に注目すべきは、北見工業大学が目標に掲げる「地域社会・経済の発展」と「地域の炭素資源の有効活用」です。これにより、地域共生のカーボンリサイクルの実現を道筋として設定し、地域の温室効果ガスを効果的に回収し、再利用するための研究に積極的に取り組んでいます。
将来的には、美幌町の実証実験住宅において、地域規模でのカーボンリサイクルの実施を視野に入れ、持続可能な地域社会の構築に寄与することが期待されています。このプロジェクトは、地域の資源を最大限に活用し、環境への配慮を徹底した研究開発を進めていく姿勢を示すものです。
また、北見工業大学の住所や美幌町実証実験住宅の概要などの詳細は、各公式サイトで確認できます。地域のエネルギー問題を解決し、次世代に向けて持続可能な社会を構築するための取り組みは、今後も進められることでしょう。